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公明党に解散権封じられた菅首相 9月の総裁選でクビすげ替えピンチ

NEWSポストセブン / 2021年4月18日 7時5分

菅義偉・首相の次なる一手は?(写真/共同通信社)

 目論んでいた「4月解散」が事実上“断念”に追い込まれ、与党内から「解散する力もない総理」と冷ややかな視線を向けられている菅義偉・首相。官邸で練られていた解散シナリオは、「日米首脳会談から帰国後、政権の看板であるデジタル庁法案を4月中に成立させ、実績をつくって解散・総選挙に持ち込む」というものだったとされる。

 しかし、7月の東京都議選(7月4日投開票)に全力投入する公明党・創価学会は都議選前の解散・総選挙に反対。4月解散を「極めて非現実的」と発言してきた山口那津男・代表は、解散論が強まると官邸に首相を訪ね(3月23日)、「うちは都議選前の総選挙は認められない。山口さんは、それでも解散するなら自民党との選挙協力は難しくなると首相にほのめかした」(公明党筋)という

「公明党に解散権を封じられたという面で、菅首相の立場は福田康夫・元首相とよく似ている」

 そう指摘するのは政治評論家・有馬晴海氏だ。

「公明党・創価学会は政治にクリーンさを求める。接待問題など不祥事続きの菅政権に、創価学会員の反発は強まっています。そんなタイミングで解散されては、公明党自身が学会員からの反発を食らう。だから公明党は菅総理の解散権を認めない態度に出ている」

 閣僚スキャンダルが相次いだ第1次安倍政権の跡を継いだ福田氏も支持率が低迷。自民党内には解散論があったが、踏み切ることができなかった。

「福田降ろし」の火付け役となったのが公明党だ。

「福田首相の手で解散になるのか、支持率が低迷して次の首相で解散になるのかわからない」

 当時の神崎武法・前代表が講演(2008年7月)で“次の首相で解散”という選択肢をぶち上げたのをきっかけに、公明党は福田政権と距離を置いた。

 福田氏は内閣改造で公明党の大臣ポストを2つに増やすことを提案したが、当時の太田昭宏・公明党代表は党首会談を拒否し、国会の焦点だったインド洋での自衛隊の給油活動を延長するテロ特措法の再可決にも慎重姿勢をとった。

 追い詰められた福田氏は、「私は自分自身を客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです」のセリフを残して退陣を表明した(2008年9月1日)。

 現在の与党にも、9月の総裁選で総理総裁のクビをすげ替えた後、総選挙を行なう選択肢がある。前出の有馬氏が言う。

「福田政権当時ほど自民党が弱っているわけではありませんが、公明党が菅首相による解散を認めず、新首相の下での総選挙を望めば、自民党も首相を交代させざるを得なくなるでしょう」

“解散権”という「伝家の宝刀」を抜けなかった菅首相は、公明党から喉元に“刃”を突きつけられている。

※週刊ポスト2021年4月30日号

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