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「ホンダe」が売れない理由 「街中ベスト」標榜でも短すぎる足

NEWSポストセブン / 2021年5月16日 7時5分

ホンダ「Honda e Advance」。全長3.8m級のサブコンパクトBEV

 ホンダが昨年9月に発売したBEV(バッテリー式電気自動車)「Honda e」。ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー(WCA主催)の部門賞を受賞するなど世界では一定の評価を得ているが、日本国内では知名度、人気ともに今ひとつ。ホンダの年間販売目標も1000台と消極的だ。その理由はどこにあるのか──。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏が1600km超のロングドライブで検証した。

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「Honda e」は、全長3.8m台というショートボディに総容量35.5kWhのバッテリーを実装。モーターをボンネット下ではなく後輪の軸上に置き、後輪を駆動するリアドライブレイアウトのプラットフォームを新規開発して採用したホンダの意欲作である。

 ホンダはHonda eについて「街中ベスト」を標榜している。4人乗りで荷室も狭いこと、最小回転半径が4.3mと小回りがきくことなど、商品特性は確かにシティコミュータそのものだ。

 だが、一方で35.5kWhのバッテリーを積み、最大電流200Aを出せる最新の急速充電器を使えば30分で200km走行分の充電が可能とも主張している。それが本当なら近所を走り回るだけではいかにももったいない。遠乗りだって全然OKな数値ではないか。

 ということで、このHonda eをターゲットフィールドである街中から引っ張り出し、東京~九州間というBEVにとってはハードなスーパーロングドライブに挑んでみた。

ダイナミックな走りと静かな室内空間はテスラ車並み

 では、さっそくドライブの実感をお伝えしていこう。Honda eの総合的な印象を一言で表現すると、「走りの素晴らしさへの感動を高頻度の充電が邪魔するクルマ」だ。

 走り味については申し分ない。もともとBEVは重いバッテリーを床下に積むため低重心化に有利でライドフィールについては有利とされているが、Honda eはBEVゆえの有利性とは関係なく素晴らしかった。

 何が素晴らしかったかと言うと、クルマをクルーズさせているときの滑走感である。Honda eを走らせていると、まるで床下で真円のタイヤが地球ゴマのごとく超精密に安定して高速回転しているように感じられる。結果、ボコボコの山道から凸凹が小さい滑らかな道まで、サスペンションがひっかかりを感じさせず滑らかに路面の不整を吸収するという感じであった。

 もちろん実際にはタイヤは変形するし、道には凹凸があるのでホイールは常に揺れ動いている。ホイールのセンターがブレているクルマなどもない。が、全部のクルマがこういうフィールをモノにしているわけではない。というより、こういうフィールのクルマがたまに出現すると言ったほうがいいかもしれない。引っかかり感の小さなクルマは乗っていてとても気持ちがいい。

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