1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

五輪成功後に国政復帰狙う小池百合子都知事 菅首相と「悪魔の同盟」へ

NEWSポストセブン / 2021年6月28日 7時5分

 国政転出を窺う小池氏に都合がいいことに、次の総選挙では東京に自民党の空白区ができた。公選法違反で議員辞職した菅側近の菅原一秀・元経産相の東京9区だ。小池氏の衆院議員時代の選挙区(東京10区)の隣で、地盤も重なる。

 菅原氏は「3年間の公民権停止」処分が確定して次の総選挙に出馬できないため、公認権を持つ菅総裁と、小池氏と関係が良い二階俊博・幹事長のOKさえあれば自民党公認で出馬できる状況だ。

安倍や麻生より小池頼み

 では、一方の菅首相にとって小池氏を利用する目的は何か。

 かつて自民党幹事長だった野中広務氏は、小渕政権の危機に臨んで「悪魔にひれ伏してでも」と政敵だった当時の小沢一郎・自由党党首との連立に踏み込み、自自連立で政権を安定させた。

 菅首相にも、政敵の小池氏と同盟を組まざるを得ない事情がある。首相の生存戦略は、五輪をなんとしても成功させ、9月の自民党総裁選を実施せずに「無投票再選」に持ち込むことだ。

 自民党では目下、総裁選をにらんで安倍晋三・前首相、麻生太郎・副総理、甘利明・党税調会長の3Aトリオと二階幹事長が、それぞれ次々に議員連盟を立ちあげて議員を囲い込み、勢力拡張に火花を散らしている。

「昨年の総裁選では二階氏の支援で総理の座についた菅首相は、今回は数の力に勝る3Aに接近することで無投票再選に持ち込みたい。だが、3Aの狙いは政権運営の主導権を二階氏から奪うことにあり、菅政権を支えるつもりはない。

 陣営に有力な総理・総裁候補がいないからやむを得ず菅首相を傀儡にして一時的に“無投票再選させてやる”と菅首相に甘くささやいているだけだ」(麻生派議員)

 一方の菅首相もそれを重々承知している。政治ジャーナリスト・野上忠興氏が語る。

「3Aはコロナの感染がさらに拡大したり、総選挙に負ければ容赦なく菅首相に全責任を押し付けて退陣させるでしょう。

 菅首相は3Aに依存することの危険性をわかっているから、良くも悪くも知名度の高い小池氏を陣営に取り込みたい。“オレを引きずり下ろすなら、子分の河野太郎・行革相、小泉進次郎・環境相を小池と組ませて対抗するぞ”と小池カードで3Aを牽制して政権の延命を図ることを考えている」

 小池都知事は菅首相が望む「五輪強行開催」と引きかえに都民ファーストを切り捨てて国政復帰し、菅首相はその小池氏を利用して政権延命を図る。国民の安全安心を犠牲にして互いの「政治生命」を保つワクチンを打ち合う―まさに“悪魔の同盟”のシナリオではないか。

 退院後の小池氏の動きに要注意である。

※週刊ポスト2021年7月9日号

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング