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「政府高官」「自民党幹部」…ニュースの“匿名コメント”裏側を読む

NEWSポストセブン / 2021年7月18日 7時5分

 そう振り返る細川氏は、「そもそも、テレビのニュースで最初に匿名コメントを使い始めたのは僕だと自負しています」と続ける。

「小泉政権時は政治記者として『報道ステーション』に出演して、MCの古舘伊知郎さんに永田町の内幕を聞かれるたび、『ある自民党幹部は~と語りました』と解説していました。ある時は、『自民党幹部は~、別の幹部は~。また別の幹部は~』と続けていたら最終的に幹部が7人になって、ある先輩から『多すぎる』と言われた(笑い)。当時は揺れ動く政治状況をわかりやすく伝えるためオフレコのコメントを多用していましたが、その流れが現在もテレビのニュースで続いています」 

 政治の動きをわかりやすく伝えられる一方で、匿名コメントは発言者の責任の所在が曖昧になり、事後の検証ができない危険性や、政治家の特定の意図によって世論がミスリードされる恐れがある。

 細川氏は「匿名コメントには弊害もあります」と指摘する。

「政府の高官や幹部と言われても誰が該当するかが幅広く、読者や視聴者はその人に本当に権限があるかどうかわかりません。とくにアドバルーン目的の場合は、記者がいいように利用されている面があります。匿名コメントが本当に真実を伝えているかどうか、記者は自問することが必要でしょう。政治をわかりやすく伝えられる反面、メディアが政治家に利用されることは避けるべきです」

 読者や視聴者の側も匿名コメントを鵜呑みにせず、その背景にある「狙い」にまで思いを巡らせることが求められそうだ。

●取材・文/池田道大(フリーライター)

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