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「毒性が強いコロナ変異株は発生しない」英ワクチン開発者の発表の根拠とは

NEWSポストセブン / 2021年10月4日 7時5分

デルタ株で入院するリスクは、従来株の2倍以上(写真/共同通信社)

 第5波が急速に落ち着いても、不安は尽きない。原因は「変異」だ。いつ、どこで、どんな強毒化を起こすかわからない以上、ずっと人類は新型コロナウイルスに悩まされ続けるのか──。だが、実は「もう強毒化はしない」と、あるウイルス研究の権威が発表し、注目を集めている。

 いまから130年以上前の1889年5月、帝政ロシア支配下のオアシス都市・ブハラで謎の疫病が発生した。感染すると瞬く間に症状が悪化し次から次に亡くなっていく。感染はヨーロッパ、アメリカへと一気に拡大。まだ飛行機のない時代にもかかわらず、「ロシアかぜ」と名付けられたその感染症は、たった4か月で地球を一周したとされる。

 日本では翌1890(明治23)年に流行し、「お染かぜ」と呼ばれた。当時、東京で人気だった『お染久松』という芝居から取られた俗称で、病気の侵入を防ぐために《久松留守》《お染御免》と書いた札を家の入り口に貼るのが流行したという。子供は重症化しなかった一方、高齢者の致死率が異常に高かったとされ、新型コロナウイルスとの共通点も多かったようだ。昭和大学客員教授(感染症)の二木芳人さんが言う。

「19世紀末のロシアかぜは、最新の研究で、現在のかぜのウイルスの1つである『ヒトコロナウイルスOC43』によるものであった可能性が高いとわかりました。現在でいうところの“新型コロナウイルス”であり、世界中で100万人近くが亡くなりました」

 医療経済ジャーナリストの室井一辰さんが続ける。

「ロシアかぜは変異を繰り返しながら蔓延していったとされています。実際、ロシアかぜと新型コロナは症状や感染の広がり方が似ていると指摘する研究者は多い」

 だが、人類を恐怖のどん底にたたき落としたロシアかぜも、その猛威は突然消え去った。発生からおよそ6年後のことだ。なぜこつ然と消滅したのか──。

 いま世界中で、新型コロナの最大の脅威と考えられているのが「変異」であることは言うまでもない。昨年秋には、従来株よりも感染力の強いアルファ株へと変異し、それ以外にもベータ株、ガンマ株へと変異を続けていた。最近では、若年層をも重症化させるデルタ株が世界で猛威を振るっている。

 さらに、「感染収束の切り札」と期待されてきたワクチンが効きづらい特徴を持つミュー株、強い感染力とワクチン抵抗力を併せ持つラムダ株といった新たな変異株も次々に確認されている。

 結局、ワクチンを打っても、またウイルスが変異したら意味がない。日本でデルタ株の第5波が落ち着いても、さらに“強毒”の変異株が出現して第6波が来る──いつまでもそうしておびえ続けなければならないのだろうか。

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