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NBAスター「習近平は残虐な独裁者」ツイートで北京五輪ボイコット論が再点火!

NEWSポストセブン / 2021年10月25日 7時5分

カンターは「物言うアスリート」の代表格だけに影響力は大きい(EPA=時事)

 北京オリンピック・パラリンピック開幕まで100日を切った10月20日、全米プロバスケットボール協会(NBA)のスター選手がツイッターで「チベットはチベットのものだ」と書き、さらに習近平・中国国家主席を「残虐な独裁者」と非難して騒動になっている。中国でこんなことを言えば「不敬罪」で死刑宣告を受けてもおかしくない“暴言”だ。

 ボストン・セルティックスのセンター、エネス・カンター(29)は、トルコ出身で中学の頃から欧州リーグのユース部門で頭角を現し、高校の時に渡米するや一躍米バスケット界の寵児となった。211センチの恵まれた体格はもちろん、その技術も超一流で、かつて33得点20リバウンド(いわゆる30-20達成)という偉大な記録も打ち立てたスター選手だ。

 一方で、カンターには「もう一つの顔」があり、トルコのイスラム宗教学者で社会活動家のフェトフッラー・ギュレン氏の薫陶を受けた反共イスラム活動、人権活動家としても知られている。トルコではエルドアン大統領を政権から引きずり降ろそうとした2016年のクーデターに関与したとして現政権から国際手配されている。暗殺されそうになったことすらある筋金入りの活動家だ。

 ツイッターには「フリー・チベット」(チベット解放)のスローガンが書かれたスニーカーの写真も掲載されている。これはオーストラリア在住の中国人風刺漫画家と協力したアイデアとされ、カンターには世界中に同志がいることがわかる。一選手の政治的意見とは意味が違うのだ。

 もちろん中国政府はただちに反撃に出た。セルティックスの試合中継やストリーミングを中止、関連商品のオンライン販売も停止された。外務省報道官は「コメントするに値しない」とカンターの声を切って捨てた。

 それに対してNBAは沈黙を守っている。2年前のトラウマがよみがえる光景だ。2019年、ヒューストン・ロケッツのゼネラルマネージャー、ダリル・モーリー氏が香港民主化デモをツイッターで支持したところ、今回と同様に中国政府がロケッツの中継禁止やグッズ撤去を通告、ついにはNBAとの契約解除まで持ち出したため、チームもNBAも全面降伏して、モーリー氏は謝罪するハメになった。

 NBAにとって中国は年間4億ドルを稼ぎ出すドル箱だ。中国政府が強気なのはそのマネーパワーゆえだが、どうも今回は2年前ほど強硬な姿勢ではないようだ。その理由は北京五輪にある。米シンクタンクの米中外交ウォッチャーはこう見る。

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