ポテチだけじゃないカルビー 好調を支える「眠れる獅子」とは

NEWSポストセブン / 2013年2月18日 16時0分

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フルグラ2013年のテーマ「ワンダフルグライフ」が記された販促屋台

 スナック菓子の王様といえばポテトチップス。ポテトチップスで圧倒的なシェアを誇るのがカルビーである。

 そのカルビーが発表した2013年3月期第3四半期決算報告は、瞠目の数字を含んでいた。国内市場シェアでポテトチップスが68.5%、スナック菓子全体でも53.8%と初めて5割超えを果たしたのだ。同社の今期年間売上は通期で1753億円、経常利益が164億円、ともに過去最高を見込む。

 快進撃の要因は、野菜チップス「Vegips」を代表とする新規スナックが前年同期と比較して売上高が152.3%になったこと、従来のスーパーマーケット、コンビニ、ネット販売だけでなくドラッグストアなど拡大した販売チャネルが伸びていること、そして新たな柱としてカルビーが期待を寄せているシリアル製品「フルグラ」の急成長だ。

 カルビーは、これまでも長い間スナック菓子業界で国内シェア1位を誇ってきた。1964年に「かっぱえびせん」を発売。「カルビー ポテトチップス」は1975年の発売以来、トップブランドの地位を譲っていない。ロングセラー商品を製造する日本有数のメーカーのひとつだ。

 一方で従来までは、大きな体だが変化も少ない安定した巨人、という印象も少なからずあった。だがここにきて同社は、スナック菓子市場にとどまらず、食品市場に変化をもたらす動きを見せつつある。

 転機となったのは、2009年。創業より同族経営だったカルビーが初めて、外部から経営者を招いた。外資系企業の社長だった松本晃氏が代表取締役会長兼CEOに着任。同時に、生え抜きの伊藤秀二氏が代表取締役社長に就任。それから約2年後、2011年3月11日に東証一部上場の日を迎えた。

 月刊BOSS編集長の河野圭祐さんによれば、カルビーのように長く同族経営だった企業が、株式公開を視野に入れていたとはいえ、外部から経営者を招くのは珍しいという。

「カルビーは自己資本比率も高く、財務的に優良企業でした。創業家一族による堅実な経営のまま、株式公開することも可能だった。ただ、そのタイミングでさらに飛躍するには、外部の力が必要だと創業家の皆さんが納得したのでしょう。珍しいケースですね。

 外部から人を入れるにしても、プロパーの人たちとぶつかってうまくいかないパターンが多いですが、カルビーはうまくいっている。CEOとして松本さんが方向性を示し、生え抜き社長の伊藤さんが現場の実務に落としこむという役割分担をされているのだと思います」

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