学歴フィルター健在の就活戦線で秩序ブチ壊す新設大学とは?

NEWSポストセブン / 2013年5月17日 7時0分

 就職活動の開始時期を遅らせる案をめぐり、政府や経済界で賛否両論が沸き起こる中、来春卒業予定の大学生の中には早くも内定や内々定をもらった人が出始めている。

 だが、「上場企業入りのパスポートを得た『勝ち組』は全体のほんの一握り。しかも、相変わらず“大学ブランド信仰”は根強い」と話すのは、5月20日に『非情の常時リストラ』(文春新書)を上梓するジャーナリストの溝上憲文氏。

 これまで数多くの人事担当者を取材してきた同氏が、企業側から見た「学歴重視の本音と建前」を明かす。

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 新卒採用の人事担当者に話を聞けば、決まって「いろんな大学から優秀な学生を集めたい」と答える。それは本音だろうが、実態はなかなか伴わない。大手総合商社でさえ100人程度の厳選採用を続ける時代にあって、就職サイトにエントリーしてくる学生は数万人規模。とても全員を面接している余裕などないから、機械的にふるいにかける必要がある。

 そこで「学歴フィルター」なる選別が行われる。とある金融機関では、東大・京大などの旧帝大、早稲田・慶応・上智クラス、そしてMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)クラス以外の学生は会社説明会にすら申し込めず、サイト上で「満員で予約できません」との表示が出る仕組みになっているという。同行の人事課長は、「上位校の学生で固めたいとは思わないが、質の高い学生が多いのも事実」と打ち明けた。

 特に銀行は人材の囲い込みに躍起になっている。かつて金融危機で公的資金がつぎ込まれた時代に優秀な学生を逃した反動だろう。採用実績校のOB・OG社員(リクルーター)を大量動員し、学生と直接コンタクトを取って早期に内定を出すような選考もやっている。

 一方、「わが社は学歴不問です」と謳っているような企業も、自然と一流校に絞られてくることを知っている。英語を含めて基礎学力を見る筆記試験をやれば、高得点を叩き出すのは東大、一橋、早稲田、慶応などの順。大学の入学偏差値と変わらない結果になる。また、とある大手商社の人事課長はこんなことも言っていた。

「面接で学生時代にどんな勉強をしてきたかを聞けば、学部や専攻、指導教授の名から大学名が推測できます。その他、体育会系で『関東大会で連続優勝しました』とか、『高田馬場の吉野家でアルバイトをしてました』など、こちらから大学名を聞かなくても、学生のほうから大学名を匂わす発言も出てきます」

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