矢口真里電撃離婚で「間男ネタ」を高座にかける噺家が急増中

NEWSポストセブン / 2013年6月2日 7時0分

 元モーニング娘。のタレント、矢口真里が俳優の中村昌也と別居していると「女性セブン」(5月30日号)が報じたのを皮切りに、さまざまな続報があふれている。とうとう5月30日には離婚を発表したが、その原因などをめぐって、しばらくこの話題は尽きそうにない。

 矢口騒動ともいうべきこの現象に、意外な伝統芸能も影響を受けているという。バラエティ番組に携わり、お笑いライブや演芸場へもよく行く構成作家が言う。

「寄席で”間男”ネタをやりたがる噺家さんが増えているといいます。間男とは、人妻と関係をもつ男のことやその状況のことを言いますが、落語ではよくネタにされる人気キャラクターです。不倫がバレたりバレそうになったとき男が必死になればなるほど、その慌てぶりが面白いですから。有名なものだけでも『風呂敷』や『二階借り』などがありますが、特に今は『紙入れ』が人気で、やりたがる噺家さんが多いそうですよ」

『紙入れ』での間男は、仕事の出入り先の人妻に「今夜は旦那がいないから」と誘惑され、断り切れずに泊まりにいく。ところが、翌日まで帰ってこないはずの旦那が帰ってきて慌てて逃げ出す。その後、人妻からの誘いの手紙が入った紙入れ=財布を忘れてきたとわかり生きた心地がしないまま、その家へご機嫌うかがいに行くと……。という筋書きだ。

 別居報道のあと、原因として報じられた不倫の内容が誰でも容易に思い浮かぶこの落語をやらぬ手はない。演芸場関係者によると

「寄席では誰がどの噺をやったかを記録するネタ帳を見ながら、その日すでに使われたネタと似たようなもの以外の噺を高座に上がる直前に選びます。『紙入れ』は15分ぐらいにおさまりますし、持ちネタにしている人も多い。とはいえ、普段はそこまで何度もかけられるネタではない。落語ファン以外の人にも響く時事ネタがからめば、高座にかけようと考えるのが普通です。今なら高座にかけたい噺家さんが多くても不思議はありません」

 実際に『紙入れ』はこの数日間だけでも各地で演じられている。

「つい先日は浅草演芸場で三遊亭金時さんが高座にかけていましたし、立川談笑さんも独演会で口演されました。スポーツ新聞で報じられた若手落語家4人による落語会でも、月亭方正となった山崎邦正さんが演目に選んでいます。新人から名人と言われる師匠まで幅広い人が演じる噺ですが、このタイミングでこのネタを選ぶ場合、枕で直接、矢口さんの名前を出さずとも騒動を意識しているはずです(笑)」(前出の構成作家)

 とはいえ、この落語を単純に不倫は馬鹿だねで片付けてほしくないと、演芸場めぐりが趣味のひとつというライターは言う。

「不倫はけしからんと戦時中には国に禁じられた『紙入れ』ですが、江戸時代から続く人気噺です。普段からよく高座にかけている三笑亭茶楽さんは、海外公演のときも『紙入れ』を口演しました。普遍的なネタなので文化が違ってもウケるんです。間違いは誰にでも起きるもの。それをどう円満にまとめるかのヒントが落語にはちりばめられています。噺の枕で矢口さんをあげつらうだけでは、月亭方正さんもまだ修行中だなと思わざるを得ないですね」

 ワイドショーのコメント程度では、噺の枕としては物足りないということか。おあとがよろしいようで。

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