【増加する孤独死】“生涯未婚率の上昇”“熟年離婚の増加”の影響 高齢者と社会との接点の少なさも後押し
NEWSポストセブン / 2024年6月15日 11時12分
いまは統計上、男性の孤独死が多いが、これからは女性も増えていくと結城さんは予想する。
「現在、女性の生涯未婚率や熟年離婚が増えています。加えて、今後は夫と死別し、子供も独立してひとり暮らしになる女性が増えるでしょう。いま60〜70代の女性は、“孤独死予備軍”と言えるかもしれません」(結城さん)
孤独死をテーマにした『死に方がわからない』の著者で、文筆家の門賀美央子さんは「高齢者の社会的孤立」も大きいと語る。
「孤独死が増えている最大の理由は高齢者と社会の接点が少なくなったことです。従来のように家族と一緒ではなく、単身で暮らす高齢者が増える中、ご近所や友人知人などとの交流が少なくなった。これまで受け皿として機能していた地域社会の役割が希薄になって高齢者の社会的な孤立が進んだことが、孤独死の増加を後押ししています」
結城さんは高齢者だけでなく、中高年も孤立化が進んでいると指摘する。
「ひと昔前は会社を無断欠勤したら『何かあったのでは』と同僚が心配して家を訪ねましたが、いまの40〜60代は契約社員や派遣社員など非正規社員が増え、横のつながりがなく無断欠勤しても放置されがちです。他方、正社員もテレワークやフレックス制で社内の人間関係が希薄化して、突然自宅で体調が悪くなったとき、誰にも気づかれず亡くなるリスクが増しています」
(第2回へ続く)
※女性セブン2024年6月27日号
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