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これからの介護サービスがめざすべき姿とは 専門家が語る「ウェルビーイング」の重要性

NEWSポストセブン / 2024年7月11日 7時15分

「私たちはご入居者のウェルビーイングの実現と向上を目指し、そのアプローチの一つとして『開かれた、自由なホーム』をコンセプトにしましたとしています。コロナ禍の影響でいまだ面会を規制するホームの多いなか、“24時間、365日面会自由”体制を続けています。現在、18名がご入居(2024年5月時点)されており、1日に平均10組以上のご家族が面会に来られます。ご入居者のご家族が半数以上、それも毎日訪れるというのは、全国的に見ても稀なことだと自負しています」(株式会社ウイーザス統括本部・三浦利之本部長)

 それほど多い家族の面会と交流を支えるのは背景にあるのは、「開かれた、自由なホーム」というコンセプトと、東京メトロ東西線・半蔵門線、都営新宿線「九段下駅」から徒歩3分という交通の利便性のよい立地だ。

「お仕事の忙しいご家族が多いので、アクセスのよい場所で、24時間、365日面会できるという特徴は、当ホームを選んでいただく大きな理由の一つとなっています。のは大きなメリットになります。頻繁に来訪していただくことで、ご家族と私たちスタッフとの距離も縮まり、ご入居者はもちろんご家族のご要望も汲み取ることができるため、ニーズに合わせてより品質の高いサービスのご提供が可能になると考えています」(同社経営企画室長・山本奈生氏三浦氏)

 面会はもちろんのこと、入居者が何より楽しみにするのは、散歩や外出といったアクティビティだ。入居者同士のグループで出かける交流イベントを多数企画している点を前出の古賀氏も高く評価する。

「認知症には、人とのコミュニケーションの基本である“おしゃべり”が有効といわれています。イベントなどで外に出て友人を作ることは、社会的なつながりを得ることにもなります。たわいもない話に花を咲かせ、目でモノを見て、実際の香りを嗅ぐなど、五感を駆使する場面が日常に織り込まれることで、幸福感がより一層増すでしょう」(古賀氏)

 なかには北海道や沖縄、海外への旅行を希望する入居者もいる。他の老人ホームでは二の足を踏みそうなこうした要望も、万全を期した計画を準備して積極的に叶えられるようにするという。

「重要なのはパーソナルサービス、つまりお一人おひとりのご意向を大切にし、ご希望を叶える実際的なお手伝いをするということです。介護度が重くなると、遠出もままならないことが多くなりがちですますが、私たちスタッフが付き添うことで可能な限り、実現していただけるように努めています。先日も鹿児島への1泊2日沖縄へ2泊3日の個人旅行にお供してまいりました。旅行だけでなく、日帰り観光や観劇などにもご対応します。ご入居者がご自分らしく、自由に生き生きとされている、ということがウェルビーイングにつながると信じ、精一杯そのお手伝いをさせていただきたいいられることをできる限り尊重したいと考えています」(三浦氏)

 いつまでも健康でいられるための支援にも余念がない。北陸大学の教授と共同開発した「トータル・ライフ・トレーニング」は、科学的根拠に基づいたリハビリを提供し、介護度の改善を目指すもの。入居者は身体機能の維持・向上を図りながら、より自立した生活を目標に汗を流している。また、万が一に備え、24時間体制で看護師が常駐しているという。

 社会とのつながりを重視し、入居者の幸福感を最大化するサポート体制こそがこれからの介護サービスが目指すべき新しい形といえるだろう。

取材・文/小野雅彦

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