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夏本番となり職場や電車内などで発生する「ニオイ問題」 揉めるぐらいなら我慢したほうがいいのか、解決策は「ない」という現実

NEWSポストセブン / 2024年7月16日 16時15分

 ニオイの元が上司だったり、知人や友人であったとしても、指摘しにくいのは当然だろう。不快さに加え、相談できないもどかしさによってフラストレーションはたまる一方なのだ。

ニオイ対策で「蒸れますが、マスクが手放せない」

 あなたが発するニオイが不快だ、と上司や同僚はもちろん、友人であっても指摘するのは難しい。それが、通りすがりの人であったらなおさらだ。例えば混み合う電車の中では、偶然隣り合った人の体臭を不快だと感じても、指摘もできなければ、そこから逃げることもできない。

「人に向かってニオイますよ、なんて失礼でしょう。まして相手は女性です。アラフィフ男の自分が言われても、相当なショックを受けるはずのことです。だからなのか、周囲の人も誰も、何も言いません。我慢しているのだと思います」

 通勤電車での苦痛を打ち明けたのは、千葉県在住の団体職員・Fさん(50代男性)だ。Fさんは毎日、都内の職場に電車通勤しているが、一週間に2度ほどのペースで遭遇する、ある女性客のニオイに頭を悩ませている。その女性は一見すると、普通の女性会社員風だが、毎年、梅雨になり気温がぐんぐん上がり始める時期になると、汗や香水などが入り混じったような、なんともいえない強いニオイを漂わせる。乗車してきた瞬間に、ほとんどの人が顔をしかめるほど強烈だ。

「あまりにニオイが強く、別の車両に移動したり、目的地より前の駅で降りてしまう人もいるほどなんです。でも、朝は急いでいるし、電車を一度降りて遅れて出勤なんてできませんから、私は我慢するしかない。露骨にその人に向けて嫌な顔もしづらい。この時期は暑く、湿度も高くて蒸れますが、電車内でもマスクが手放せない。いくらかニオイが和らぐので」(Fさん)

 Fさんのように感じている乗客は、彼が利用する路線に限ったことではないようだ。似たような乗客の話は「クレーム」という形で、鉄道会社の社員や駅員にいくつも寄せられている。関東の大手私鉄に勤務するKさん(40代男性)が、数多く寄せられたクレームの一部について、打ち明ける。

「お客様の体臭について、会社や駅員、乗務員にクレームが来たことはあります。中には、体臭がきっかけとなったトラブルで小競り合いが起き、電車が非常停止したこともあります。では、鉄道会社として何かできるかと言えば……ありません。生理的な問題は個人的な問題で、それを理由に規制するのは現実的ではありません。ただ、クレームを入れざるを得ないというお客様の気持ちもわかります」(Kさん)

ニオイ「対策」は必要なのか

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