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【自民党総裁選シミュレーション】小泉進次郎氏は“あえて不出馬”戦略か 若手議員が反旗を翻せば“菅義偉前首相のワンポイント登板”シナリオも浮上

NEWSポストセブン / 2024年7月30日 17時58分

小泉進次郎氏が「今回“あえて出馬しない”」ことで“菅義偉氏再登板”のシナリオも(時事通信フォト)

 瀕死の岸田政権を尻目に、9月の総裁選に向けた「ポスト岸田」の動きが活発化している。「次期総裁にふさわしい人」の世論調査では各社とも石破茂・元幹事長が他の候補を圧倒的にリードしている。が、世論通りには進まないのが総裁選。長年取材してきた政治のプロたちの票読みとは。今回は“菅義偉氏再登板”のシナリオを紹介する。【全5回の第4回。第1回から読む】

【シナリオ3】菅元首相のワンポイント再登板で後継は進次郎氏

 総裁選で不気味なのが自民党衆院議員の半数近くを占める当選4回以下の若手議員たちの動向だ。

 選挙基盤が弱く、国民の批判に危機感が強いはずだが、現段階では表立った動きを見せていない。

 総裁の可能性がある若手のホープ、小泉進次郎・元環境相は、今回は“あえて出馬しない”戦略とされる。

 だが、総裁選が麻生太郎・副総裁による石破潰しの展開となり、岸田文雄・首相が撤退した後、麻生─岸田談合で加藤勝信氏や旧岸田派ナンバー2の林芳正・官房長官など国民の知名度が低い総理・総裁候補が浮上すれば、「これでは選挙で落選する」と若手が結束して反旗を翻す可能性がある。

菅元首相の再登板は年齢的にもワンポイントに

 政治評論家の木下厚氏は、その場合、まさかの菅義偉・前首相の「ワンポイント再登板」のシナリオもありうると指摘する。

「菅さんは以前から派閥解消や世代交代を訴えてきた。無派閥だから自民党の派閥の裏金問題にも関わっていない。総理経験者であり、何より安倍長期政権を支えた司令塔としての政治的実力は自他共に認めるところです。“選挙の顔”としては弱いのがネックだが、進次郎氏ら若手が菅さんを全面的に支援し、総選挙も若手を前面に立てて戦うことでカバーできる。

 菅さんが総裁に返り咲けば年齢的にもワンポイントになるでしょうが、本人は司令塔に撤し、政治の実務は進次郎氏らに任せて経験を積ませ、早い段階で政権を譲って長老政治を終わらせる。それができるのは菅さんしかいない」

 進次郎氏が総裁選出馬に動いていないのも、「菅再登板」の可能性を探っているからという見方ができるのだ──。

 政治のプロたちは、たとえ候補者が乱立しても、結局、自民党総裁選は「石破支持か、石破阻止か」を軸に展開され、キングメーカーの麻生氏と菅氏が対立するか、手を組むかの判断で最終的な形勢が分かれると見ている。

 だとすれば、自民党が野党だった2012年総裁選で、党員の過半数の支持を集めた1位の石破氏を、森喜朗・元首相ら自民党の長老・ベテラン議員たちが決選投票で落選させた時と構図は同じだ。たとえ派閥が解散しても、自民党の論理は変わっていないことになる。

 そうした状況になった時、進次郎氏らの若手が「こんな総裁選では自民党は終わってしまう」と決起し、菅氏など思いがけない候補を立てるハプニングが起きるのか。それは自民党議員たちが実力者たちの考えに流されるのか、あるいは「党を変える」という決意で長老支配を終わらせる覚悟があるかによって分かれると言えそうだ。

(第5回に続く。第1回から読む)

※週刊ポスト2024年8月9日号

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