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事故物件住みます芸人・松原タニシが明かすゾッとした話「森の奥で見た“制服を着せられた木”」「トンネル入り口にあった、髪の毛の束」

NEWSポストセブン / 2024年7月31日 16時15分

 後で聞いた話によると、この場所は自殺の名所なのだという。

「行きにはなかったものが帰りにあった、という経験は度々しているのですが、この“制服の木”同様、忘れられないのは宮城県仙台市の葛岡墓園でのことです。墓園の中心にある給水塔を反時計回りに3周すると、女性の幽霊がついてきて、心霊現象が起こると聞いて行きました。

 ぼくはこの給水塔を反時計回りに13周もしたのですが、何も起こらない。この日はあきらめて墓園を離れ、帰りに、これまた心霊スポットとして知られる太白山トンネルに寄ったんです。ここは、死亡事故が多発した場所。せっかくだからトンネルに入って反対側の出口まで歩き、Uターンして入り口に戻りました。すると、入り口付近にある退避場所に長い髪の毛の束が落ちていたのです。“こんなもの、あったっけ?”と同行者と顔を見合わせましたが、誰もが首を横に振る。トンネルに入るときはなかった髪の毛……。もしかしたら、葛岡墓園から“何か”を連れてきたのかもしれないと思いました」

 後日、この話を仙台出身の知人にしたところ、次の告白をしてくれたという。

「私も高校生の頃、友達と葛岡墓園に行ったんです。夕暮れどきに肝試しでね。そうしたら、塔の前に女性が立っていて、塔に向かって手を振っていた。友達が“何をしているんですか?”と彼女に話しかけると、急にこちらを振り返って、ニコッと笑ったんです。なんだかゾッとして急いで逃げてきましたが、彼女は何をしていたのかな」

 いずれも見間違いかもしれない。霊の所業かわからない。というより、人が何らかの理由でやっているのかもしれない。しかし──。

事件のあった場所には負の思念がたまっている

「人の死など、何らかの事件があった場所に人は恐れを抱きます。そんな人々の負の思念が蓄積されると、何らかのエネルギーを生み、それがさらにあるはずもない現象を引き起こしていく……。そういった負の連鎖というものがあるように感じます。

 ぼくは、元禄時代に起きたとされる事件を基に創作された『四谷怪談』が好きなんですが、あれは歌舞伎の作者、四代目鶴屋南北による創作じゃないですか。でも、あの演目を上演するときは、出演者や関係者がいまだにゆかりの神社に参拝に行きます。これは、人が負の思念を作り出し、そこに災いを起こす呪いのエネルギーのようなものが発動するのを信じているからだと思うんです。

 ぼくはこの負の連鎖が生み出すパワーにとても興味があります。事故物件にも似たようなパワーが宿る。人の思いが何かを生み、それが時に人をのみ込み、恐怖を与えるのではないかと思っています」

 人の思念がたまる場所は、墓地や山中、トンネルだけではない。いつもの道にも、職場の一室にも、どこにでもある。うっかり入り込むと、恐怖にとらわれてしまうかもしれない。

【プロフィール】
松原タニシ/お笑い芸人、作家。事故物件に住みつつ全国の心霊スポットを訪れ、実際に経験した怪奇現象をYouTube『ぞわぞわチャンネル』で配信。新著に『恐い怪談』(二見書房)。

取材・文/前川亜紀

※女性セブン2024年8月8・15日号

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