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ショッピングモールなどにやってくる“熱中症避難民”の高齢者たち 開店から注文せずフードコートの席を陣取り他の客とトラブル発生も

NEWSポストセブン / 2024年8月4日 16時15分

 こうした傾向は、都会でも地方でも構わず現れはじめているようだ。佐賀県内の開業医の男性(50代)は苦笑しつつこぼす。

「高齢の患者さんの中には、体調が悪くないのに毎日やってくる方が何十人もいらっしゃる。誰々さんが病院にきてないけど、体が悪いのか? なんて会話が出るほどです。確かに、最近の夏は異常な暑さで高齢者には危険ですし、特にお一人暮らしの方は、高騰する電気代に不安を感じて、エアコンを我慢する方までいる。病院に来れば、仲間だっている、安心できるということでしょう。診察が終わってもなかなかお帰りにならない高齢者ばかりで混雑することもあります。今のところは仕方のないこと、と考えるほかありません」(開業医の男性)

 これが、超高齢化社会に突入した日本の足元で起きている現実だ。そしてこれらのトラブルの原因は結局、若年層VS高齢者という形で語られ「分断」の象徴として認識されていく。しかし、日々上昇する物価に囲まれて、電気代を払うのも不安にかられている高齢者がいる、という事実から目を背けずに考えれば、この問題は分断でもなんでもなく、福祉的な問題を孕んだトラブル、という考え方もできよう。

 今後、こういったトラブルは私たちの身の回りで頻発するはずだが、きっかけが高齢者だからといって、単純に世代間の違いが争いのもとだという思い込みは控えたい。誰しもが、必ず高齢者になるからであり、その時、自身の経済状況がどうなっているかは、誰にもわからないのだ。何か良い方策はないものか、誰もがそう考えているはずなのだが、分断を示す事象ばかりが相次ぎ、その解決策は、現実世界では一向に見えてこない。

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