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石坂浩二(83)「やっと経験を言語化できるようになった。それを若手に伝えたい」 “老け込まないから同じ役を長年演じ続けられる”その秘訣

NEWSポストセブン / 2024年8月9日 16時13分

 石坂は、老け込まないから、同じ役を長年演じられる。水谷豊(72)主演の人気ドラマ『相棒』(テレ朝系)では、警察庁キャリア官僚の甲斐峯秋を10年以上も演じ続ける。

「相棒に出ている俳優さんはみんな年を取らず、風貌が変わりません。甲斐峯秋は60歳くらいの設定ですけど、割と自然に演じています。でも流石に無理があるよね(笑)」

 共演する10歳年下の水谷からは昨年、こんな言葉をかけられたという。

「石坂さんを見ていると安心します。82歳になってもやれるんだって」

 水谷の言葉通り、石坂は昔と変わらない姿で多くの作品に出演しているが、日常で気を付けていることは特にないという。

「いまの人はすごく体を鍛えているけど、私は何もしていない。食事は外食があまり好きじゃなく、パン1つ食べてればいい感じ。お酒やお肉の量も変わりませんね」

 1970代半ばから中高時代の同窓会が増えたという。旧友との交流が活力につながっている面もある。

「いろんな年の取り方があることに気づきました。同級生なのに艶々と若々しいのもいれば、先生より老けるのもいる(笑)。まあ、同窓会で昔の仲間との付き合いが続くのは張り合いがあっていいことかもしれませんね」

 かつての役者仲間との再会もあった。同世代で元妻でもある浅丘ルリ子(84)や、加賀まりこ(80)、藤竜也(82)らと共演した『やすらぎの郷』(2017年、テレビ朝日系)は、往年のスターが老人ホームに入るストーリーで広く共感を集めた。だが、当人はこう振り返る。

「『撮影中は同窓会的な雰囲気でした』と語った出演者もいたけど、実際はみんなセリフを覚えるのに必死で同窓会どころではなかった(笑)。ただ、(大橋)巨泉さんも亡くなり、僕を『兵ちゃん(本名が武藤兵吉)』と呼ぶ人がもう少なくなったなかで、懐かしさはありました」

(後編に続く)

※週刊ポスト8月16・23日号

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