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『マンガで解説! 南海トラフ地震その日が来たら…』気象庁が漫画でリアルな震災時の状況を図解、監修者は地震受けて「この漫画を対策に役立てて」とコメント

NEWSポストセブン / 2024年8月9日 19時40分

南海トラフ地震をマンガで解説

 8月8日、宮崎県で震度6弱を観測する強い地震が発生した。それを受けて、気象庁は同日19時15分、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表した。

 同庁は、「特定の期間中に⼤規模地震が必ず発⽣するということをお知らせするものではありません」と念押ししつつ、「南海トラフ地震の想定震源域では、新たな⼤規模地震の発⽣可能性が平常時と⽐べて相対的に⾼まっていると考えられます。今後、もし⼤規模地震が発⽣すると、強い揺れや⾼い津波を⽣じると考えられます」と注意を呼びかけている。

 夏休みシーズンであるだけに、帰省や旅行を取りやめるべきなのかと不安がる声も多い。また、トイレットペーパーや飲食物など備蓄品の買いだめも一部で起きており、品薄になる店舗も出ている。

 南海トラフ地震臨時情報が発表されたのは、2019年に運用が始まって以来初めてのことだ。われわれは今、どのように過ごすべきなのか。実は、まさに気象庁が『マンガで解説! 南海トラフ地震その日が来たら…』と題した小冊子を2022年より公開している(現在も同庁HP上で公開中)。監修を担当した地震工学者で名古屋大学名誉教授の福和伸夫氏に聞いた。

「普段通りの生活を」

「“1週間”というのはあくまで目安ですが、南海トラフが起きる可能性は高まっていますから注意が必要です。帰省の時期も来ますが、過度に旅行をやめたり実家に帰るのをやめたりする必要はありません。あくまで注意したうえで普段通りの生活を送っていただきたい。

 国土交通省が全国のハザードマップを見られるように準備してありますので、そちらも併せて活用しつつ、この漫画を対策に役立ててください」(福和氏。以下同)

『マンガで解説! 南海トラフ地震その日が来たら…』は、南海トラフの東側地域に住む人々に向けたバージョンと西側地域に住む人々に向けたバージョンのふたつが存在する。どちらもある一家を主人公に、地震発生から避難生活を生々しく描いている。漫画という形式をとって注意喚起したのは、より多くの人々に正しい情報を伝えるためだという。

「『南海トラフ地震臨時情報』が発表されるのは初めてのことなので、普通の伝え方ではなかなか理解されません。そこで、漫画という手段が役に立つと思います。家族を題材にしていますから、子ども含め“自分ごと感”が出ますよね。

 漫画という形式であれば、地震が起きた時のシミュレーションが映像としてイメージできます。『家具が倒れて怪我したら逃げられないよな』とか、いろんなことを逆算して想像し、具体的に対策できるように工夫をしてあります。単なるパンフレットや図などではわかりにくいところを物語にすることによってお伝えしたいと思いました」

 災害を“自分ごと”として捉え、具体的に想像してみた上で備えることが大切だ。

「ほとんどの人が『南海トラフ地震臨時情報』なんて知らなかったと思います。ですから、今回の地震をきっかけにこの漫画を読んで、南海トラフ地震を自分ごとと捉えて防災してほしい。今読んでおけばいざという時に行動できますから、ぜひ周りの人にも広めてください」

 もちろん地震を恐れるあまりパニックになってもいけないが、信頼できる情報をもとに普段から心構えしておくことが“地震大国・日本”で暮らす人間として必要な姿勢なのだろう。

◆『マンガで解説!南海トラフ地震その日が来たら・・・』は下の気象庁公式サイトで閲覧できます

https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/nteq_manga/index.html

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