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【独占インタビュー】マダックスで勝利のピース! 小松大谷・西川大智が語った「大阪桐蔭さんに助けられました」 番狂わせの秘訣は“幻惑投法”

NEWSポストセブン / 2024年8月17日 7時15分

 相手の裏をかきながら、時に裏の裏をかいて困惑を誘うのだ。桐蔭には4番を打つ徳丸快晴などミート力も足もある好打者が揃い、代打には一発のある右の大砲であるラマル・ギービン・ラタナヤケが控えていた。

「徳丸に関しては、3回にストレートを強くミートされて(結果はライトライナー)、“これはストレートを待っているな”というのがわかった。だから変化球でカウントを整えて、最後はストライクゾーンからボール一個分ぐらい外れたストレートで勝負したりしてました。(2対0の7回裏に代打で登場した)ラマルは、もう長打しか狙っていなかったと思うので、真ん中から外のボールを投げて、バットの先に当ててくれたら十分と割り切っていました。大きな打球がレフトに飛んで大きな歓声が起きましたけど、僕は絶対にフェンスに届かないと確信していました」

 年間20試合以上は大阪桐蔭の試合に足を運ぶ筆者もあれほど簡単に打たされてアウトになっていく大阪桐蔭は見たことがない。

「後半に入って、さすがに僕自身もこのままでは終わらないだろうって思っていました」

 それは球場にいたすべての人が思っていたことだろう。

「ハハハハ、そうですね。前半はストレートとスライダーを中心に組み立てられたことで、後半に入ってチェンジアップが有効的に使えたと思います。集中が途切れることなく、最後まで投げ切れたと思います」

「野球って楽しいな」

 歴代最多勝となる70勝を聖地であげている西谷浩一監督にとって、夏の完封負けは初めてであり、92球という極めて少ない球数で9イニングを抑えられた経験も「記憶にない」(西谷監督)という。「打たせて捕る」。そのお手本のような投球を西川は9イニング貫いた。

「野球って楽しいな、って改めて思いましたし、ピッチャーというポジションが一番面白いと思います」

 8月17日の3回戦では奈良・智弁学園と対戦する。智弁打線も「大阪桐蔭を零封した技巧派投手」の印象を強くもって臨むだろう。要するに、名もなき投手だと舐めてはくれまい。

「対策はされるでしょうから、智弁さんの想像を上回るような投球術を今考えています」

 智弁学園戦では、西川のまた新たな幻惑投法が見られるかもしれない。

■取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター)

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