1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

《自慰行為強要の凄惨いじめ》都内私立中学生が被害「校内で拡散された動画」“萎えすぎ”“手止めんな”の暴言

NEWSポストセブン / 2024年9月2日 11時13分

 しかし当該メールに担任からの返信はないまま、2022年11月、沖縄への修学旅行中に“事件”は起きた。修学旅行2日目の夜、複数の男子生徒がAくんの部屋にやってきた。自慰をするように言われて、Aくんも「さすがにそれは……」としぶったものの、結局押し切られてしまった。自慰をしている最中、撮影されていることに気づき、「さすがにヤバい。やめろ」と頼んだが、その言葉は聞き入れてもらえなかった。

「僕は小学校のときにもいじめられていたせいで、嫌な思いをしても無理やり笑ったり盛り上げようとしてしまうところがあります。みんなに拒否され、孤立することがすごく怖い。

 だから自慰を撮られた翌朝も『後ろいじりたい』と自分のお尻を触る悪ふざけをしてしまいました。そのときも動画で撮影されました」

 孤立することへの恐怖から、嫌なことがあっても断りきれず、その場を盛り上げようとしてしまう傾向のあるAくん。しかし、そんな彼も看過できない方向へと事態は進んでいった。自慰を撮影した動画が学校内で拡散されたのだ。Aくんが把握しているだけでも数十人の生徒が当該動画を視聴した状況になり、そのなかには女子生徒もいた。

 動画については教師も把握するところとなり、修学旅行から数日後、Aくんは担任に事情を聞かれた。しかし、加害生徒に「本当のことを言ったら、どうなるかわかるだろうな」とプレッシャーをかけられていたせいで、思わず「ノリでやりました」と答えてしまった。そして翌週の月曜日、「Aくんのことで話があるので今日中に学校に来てほしい」と連絡が来て、Aくんの父親と担任教師、学年主任、教頭で話し合いの場を持つことになった。

 どんな話し合いが行われたのか。Aくんの父が語る。

「仕事を早く切り上げて19時頃に学校に行くと、担任に『Aくんが沖縄旅行の夜に自慰行為をした。翌朝もお尻に指を入れた。そういった動画が校内で拡散されています。前代未聞のことです』と説明されました。また、『19人の生徒が動画を所持していましたが、それらは削除させました』という報告もされました。

 息子(A)からは何も聞かされていなかったので、全てが寝耳に水です。まずは息子(A)に事実確認をしなければと感じました。本人に話を聞いたところ、『ノリでやった』と言っていましたが、何かを隠しているような印象でした」(Aくんの父)

 前出の通り、かねてより両親はAくんがいじめにあっているのではないかと心配していた。真実が知りたい──。息子のために両親は動き始めた。担任は“生徒たちに動画は消させた”と言っていたが、実際は全て削除されておらず、その気になればすぐに入手することができた。「萎えすぎ」「手止めんな」といった暴言をぶつけられながら自慰をする息子の映像を見て、両親は絶句するしかなかった。

 息子が自らこんなことをするはずがない。それに、たとえ悪ふざけで自慰行為をしたとしても、動画を撮られて拡散されることまで喜ぶ人間がいるだろうか。両親はそう考えたが、学校側はあくまで“Aくんの問題行動”として捉えている様子だったという。

 そして、11月下旬から約2か月間の別室指導が始まった。この別室指導が、Aくんの精神を本格的に追い詰めていった。

(後編へ続く)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください