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《草刈正雄インタビュー》憧れた田中邦衛さんのコミカルな演技、“二枚目”というレッテルを剥がしてくれた市川崑監督

NEWSポストセブン / 2024年8月26日 18時59分

 もともと、見てくれる人の期待をいい意味で裏切り、

「この人がこんなことをするの?」

 と思わせるのが好きだったという草刈。このドラマで改めて、自分の三枚目志向に気づかされたという。

“二枚目”のレッテルを剥がしてくれた市川崑監督

『華麗なる刑事』の後の1979年、草刈は故・市川崑監督が手掛ける「金田一シリーズ」の5本目にあたる映画『病院坂の首縊りの家』の出演が決まった。草刈は主人公・金田一耕助の助手役で、これは原作には登場しない市川監督のオリジナルだったという。

「ぼくにコミカルな役をやらせたいという市川監督の意向で作られたとも聞きました。このときのぼくは、“二枚目”というレッテルをはがしたいという意識があったのでうれしかったですね。

 市川監督も深作監督同様、あまり細かく指示を出すかたではなかったので、とても演じやすく、毎日現場に行くのが楽しみでした」

 この映画で、それまでの草刈の“スマートな二枚目”というイメージが払しょくされ、新たな評価を得た。

(第3回につづく。第1回から読む)

【プロフィール】
草刈正雄(くさかり・まさお)/1952年9月5日、福岡県小倉市(現・北九州市小倉北区)生まれ。1970年、資生堂の男性化粧品のCMでモデルデビュー。1974年、『卑弥呼』で映画デビューし、『復活の日』や『汚れた英雄』などの話題作で主演を務める。以後、俳優、歌手、司会者として、活躍の場を広げる。NHK大河ドラマ『真田丸』(2016年)、NHK連続テレビ小説『なつぞら』(2019年)でも話題に。2009年から、教養バラエティー番組『美の壺』(NHK BSプレミアム)でナビゲーターを務める。

取材・文/上村久留美 撮影/政川慎治

※女性セブン2024年9月5日号

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