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草刈正雄(71)が語るこれからの俳優人生「いい意味で期待を裏切って、もっとよくする、おもしろくする。そうして過ごしていきたい」

NEWSポストセブン / 2024年8月28日 6時59分

 番組では、人前をはばからず涙を流す草刈が映され、視聴者の共感を呼んだ。このときの草刈こそまさに“素”の彼だったといえる。

 父方の親族とは番組後も手紙のやり取りを続けているという。

常に期待と限界を超え続け、あと10年は仕事を続けたい

 妻や娘たちにも感謝しつつ、草刈が願うのは、あと10年は仕事を続けたいということ。

「この仕事ね、やっぱり好きなんです。これほど長く続けさせてもらって、ぼくは幸せ者です」

 とはいえ今後、どんな仕事がやりたいか、と聞かれると、自主的にやりたいことは特にないという。しかし──。

「人から台本をいただいたとき、“ああ、この人はぼくに、こういうことをさせたいのか”とか“この人はぼくのことをこう思ってくれているんだ”とわかるのが楽しいんです。そして、いい意味でその期待を裏切って、もっとよくする、もっとおもしろくする。これからもそうして過ごしていきたいですね」

 これだけのキャリアを重ねてもまだ自らを“小さい”と語る草刈。いくつになっても謙虚さを失わないからこそ、もっと何かしてやろうと努力を重ねられる。いくつになっても期待と限界を超えられるのかもしれない。

 還暦を超えて第二の役者人生が始まったという草刈なら、これからさらに進化する可能性もある。ますますの活躍を期待したい。

(了。第1回から読む)

【プロフィール】
草刈正雄(くさかり・まさお)/1952年9月5日、福岡県小倉市(現・北九州市小倉北区)生まれ。1970年、資生堂の男性化粧品のCMでモデルデビュー。1974年、『卑弥呼』で映画デビューし、『復活の日』や『汚れた英雄』などの話題作で主演を務める。以後、俳優、歌手、司会者として、活躍の場を広げる。NHK大河ドラマ『真田丸』(2016年)、NHK連続テレビ小説『なつぞら』(2019年)でも話題に。2009年から、教養バラエティー番組『美の壺』(NHK BSプレミアム)でナビゲーターを務める。

取材・文/上村久留美 撮影/政川慎治

※女性セブン2024年9月5日号

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