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【書評】宇垣美里が漫画『トラとミケ』を読む「私の知らない“昭和”を思わせる懐かしさが漂っていてほっこりと心が温まった」

NEWSポストセブン / 2024年9月4日 7時15分

 私たちはいつか老いる。できることもどんどんと少なくなって、やがて全てを忘れてしまうかもしれない。それでも、その中でできることを探してのんびり人生を味わえば、いくつになったって新しい楽しみが待っているのだと、逞しく生きる猫たちから教わった気がした。

 今日はなんでもいい、美味しいごはんを作ろう。作中の料理を参考にしようかな。食べることは生きること。米と共に人生の悲しみも噛みしめ、私たちは今日も生きていく。

【プロフィール】
宇垣美里(うがき・みさと)/フリーアナウンサー・俳優。2019年3月にTBSを退社後、ドラマやラジオ、雑誌出演のほか執筆業も行うなど幅広く活躍中。現在TikTokやInstagramなどで配信中の長編ショートドラマ「トリッパーズ」に出演している。

『トラとミケ』内容紹介
 しっかり者の姉・トラと、少しお調子者の妹・ミケの老猫姉妹が名古屋の猫道商店街で営むどて煮屋『トラとミケ』が舞台。夕方になると味噌の甘いにおいに誘われるように常連さんや一見さんもやってきて、わいわいがやがや、食べて飲んでいるうちに濃い人生が垣間見えて……という、どこにでもありそうで、近年めっきり少なくなった“昭和酒場”での物語。1〜6巻とも1485円。

※女性セブン2024年9月12日号

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