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《舞台復帰》若山騎一郎が語る父・若山富三郎と叔父・勝新太郎の破天荒な素顔「親父が亡くなってからは優しかったけど…」

NEWSポストセブン / 2024年9月9日 17時15分

 父のもとで3年間修行を積んだ後、俳優として世に出た騎一郎は、ドラマ『北アルプス山岳救助隊・紫門一鬼』(テレビ東京)シリーズなどで活躍した。1992年、富三郎が鬼籍に入ると、それまで優しく接してくれた勝の態度が一変したという。

「親父が生きているあいだは優しくしてくれたけど、亡くなってからは急に怒るようになったんです。俺の父親代わりになろうとしてくれたらしいのですが、優しかった勝おじちゃんに厳しくされるのはショックだった。

 病気にかかってからは、息子の雁龍(がんりゅう)にも辛く当たることがあったそうです。自分に残された時間が少ないことがわかっていたから、一刻も早く子供たちのことをきちんとしておきたかったのかもしれません。

 親父、じいちゃんという順で逝って、最後に残ったのが勝おじちゃんでした。入院する前に、おばちゃん(中村玉緒)と共演した『夫婦善哉 東男京女』を観に行った時のことです。楽屋を訪ねると、勝おじちゃんは俺にこう言いました。『この舞台は3回観ろ。センターと上と下で分けて観ろ。いいか、おじちゃんはこういう芝居をやる。上ではおじいちゃん(杵屋勝東治)の芝居をやる。こっち側ではお兄ちゃん(富三郎)だ。ようく見て目に焼き付けとけ』と。今思い出しても泣きそうになります」

 気がかりなのは、夫と息子にも先立たれた叔母、玉緒のことだ。

「寂しい思いをしてるんじゃないかな。勝おじちゃんと一緒になって、ある瞬間の幸せはあったと思うけど、いい時はそんなに長続きしなかった。人生山あり谷ありという言葉にかけて、おばちゃんは『山に登ったらと思ったら、その先はずっと谷が続いていた。お金ができたと思ったら事件、事件。人生、谷ばかりだった』と笑っていたものです」

「多くの仕事を失った」あの事件を乗り越えて

 名門一家に受け継がれる芸道を絶やさないため、騎一郎は役者の道に邁進。千葉真一の主催するJACで本格的なアクションを修行し、劇団昴で演劇を学んだが、2013年に覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕され、懲役1年6ヵ月、執行猶予3年の判決を言い渡された。

「あの時は多くの人に迷惑をかけてしまい、仕事も失った。本当にバカなことをしてしまったと反省しています。執行猶予が明けるまでは、生きるのに必死で、ドラマのギャラの数分の1を稼ぐことが、これほど大変なことだと思い知らされました」

 いま、禊を済ませた騎一郎のもとには仕事のオファーが次々に舞い込んでいる。

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