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驚愕の粘り腰を発揮する斎藤知事を見ていて得られた4つの気づき

NEWSポストセブン / 2024年9月14日 16時15分

 さんざん報じられている「疑惑」が真実かどうかは、たしかにまだわかりません。それはさておいても、9月6日に行なわれた百条委員会の2回目の証人尋問の場で、委員から一連の問題の道義的責任をどう考えているかという質問に対して、「道義的責任というのが何かというのがわからない」と答えたことには多くの人が呆れました。

 ご本人としては、きっと深い意味を込めて言ったのでしょう。ただ、聞いている側としては、あらためて「なるほど。『責任を認めたら負け』と思う人って、実際にいるんだな」という気づきを得ました。この一言は大きな反発を招いて、斎藤知事をますます追い詰めることになります。「責任」をめぐるこの流れは、以て他山の石としましょう。

会見でいきなり嗚咽を漏らした理由

●気づきその3〈他人のために泣かない人でも自分自身のことでは涙を流す〉

 それまでクールな表情を保っていた、というか表情がうつろだった斎藤知事が、9月11日の会見ではいきなり嗚咽を漏らしました。それは、かつて知事選で斎藤知事を支援した議員が、辞職要求に名を連ねていることをどう思うか聞かれたときでした。

 斎藤知事は「自分自身に悔しい思いではあります」と言いつつ、かつて支援してくれた議員への感謝を述べます。涙を流したのは、つまりは自分をめぐる状況が悔しくてもどかしいから。けっして、無念の思いで自ら命を絶った職員に対する涙ではありません。クールな知事も自分事では泣くことができるんだという驚きとともに、自分のために泣かれたって見ている側は鼻白むばかで心打たれないんだなという気づきを得ました。

●気づきその4〈政党というところは風向きが変わるとすぐに手の平を返す〉

 あの手この手で斎藤知事を強引に擁護して、告発文も怪文書扱いしていた日本維新の会ですが、風向きが変わった途端、見事な手の平を返しました。9月9日には、真っ先に辞職と出直し選挙の実施を申し入れます。選挙の際に維新の会とともに斎藤知事を推薦した自民党も、シレッと「あんなヤツ最初から知らない」みたいな顔をしています。

 政党がそういうことをしても、とくに驚きはありません。私たちの多くは政党とは縁がありませんが、たぶんどこの会社もどんな組織も本質は同じ。斎藤知事と変わり身が早い政党のみなさんのおかげで、誰かに「何があっても俺たちが守ってやるからな」と言ってもらっても、それは何の保証にもならないという気づきを得ました。

 兵庫県で起きている一連の問題は、たくさんのモヤモヤやイライラを与えてくれています。いっぽう、図らずもたくさんの大切な気づきも与えてくれました。今後の人生でもし機会があったら、大いに役立てましょう。

 この先も斎藤知事が粘り腰を見せ続けた場合、定例議会が開会する9月19日に「不信任決議案」が提出される見込みです。すでに県議会の全議員が辞職を求めているので、可決される公算が大。その場合、斎藤知事は静かに失職する道を選ぶのか、あるいは議会を解散するのか、もしかして次の知事選に出馬するのか……。まだまだ目が離せません。

 私たちはきっと、この問題を通してまた新たな気づきを得ることができるでしょう。ありがたいのかウンザリなのか、そこは微妙なところですけど。

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