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【現地発ルポ“斎藤前知事現象”】増殖中の支持者に共通する「メディア不信」「大多数がSNSで情報収集」 本人も告白「応援が増えているのは実感しています」

NEWSポストセブン / 2024年10月19日 7時15分

 もう一つは、「県立大学無償化」などの斎藤氏の“改革”を支持する傾向だ。

「気になって調べたら、子ども教育に力を入れている。身近な問題に取り組んでくれているので支持したい」(50代女性)

 こうしたSNSで情報収集している層が聴衆の大多数であることも、特徴の一つだろう。

 メディアとネットの分断を示すかのように、SNSには「#さいとう元知事がんばれ」などと支援する投稿が増えた。失職を選択したことを報告した斎藤氏のⅩのポスト(9月26日)には2800万以上のインプレッション(表示回数)がついた。兵庫県民が約540万人であるから、まさに異常値である。

 地元県議はこう語る。

「SNSの過熱が、街角でも目に見えるようになった。都知事選の時の“石丸現象”のようなことが起こるのではないか、と警戒する声が議員からも上がっています」

 東京都知事選では無名の新人候補だった石丸伸二氏(前安芸高田市長)が165万票を集め小池百合子氏に次ぐ2位と躍進した。SNSを中心とした選挙戦は“石丸現象”として話題になった。

 兵庫県知事選では元尼崎市長の稲村和美氏など7人が乱立。知名度で群を抜く斎藤氏のSNSを中心とした人気が高まれば“台風の目”となる可能性はあるだろう。

 斎藤氏は三宮駅に立った翌日には姫路・加古川・明石駅前で辻立ちを行なった。各所で40人、50人と握手を求める人の長蛇の列ができていた。

「当初は『人殺し』など罵声も浴びたが、最近は応援する人が倍々で増えた。ボランティア希望も多い。斎藤自身も予想外で戸惑っている」(後援者)

 日本維新の会の地元議員はこう危機感を語る。

「情けないのはいち早く“斎藤降ろし”に動いた自民党です。いまだ独自候補を立てられない。彼がここまで意地を張るとは誰にも予想できなかった。脅威ですよ」

「私は強い人間ではない」

 当の本人は、今の状況をどう受け止めているのか。斎藤氏に話を聞いた。

「コーヒー……、いや止めておきます」

 ウェイターに注文を聞かれた斎藤氏は一瞬、逡巡の表情を見せた。取材でも“おねだり”した、と誤解されることを気にしたのだろうか。

──街頭で「人殺し」などとも言われたとか。

「そういう感じでもなく……。やはり報道を見て悪人と思われるところがあった。私自身も良くなく、ハラスメントと疑われても仕方がないことをした。反省をしています」

──文書問題では元県民局長が自死された。

「亡くなられたことは大変悲しい。心からお悔やみを申し上げたいし、辛い思いがすごくある」

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