斎藤元彦・前兵庫県知事の告白「県民局長の墓前でお詫びしないのか」の問いにどう答えたか
NEWSポストセブン / 2024年10月18日 10時59分
────文書問題においても、そうした側近たちの暴走もあったとは思っていないか。
「対応としては問題なかったと思っています。片山副知事がかなり強い口調で元県民局長に対して事情聴取をやったりしたということはありますが、確かに表現は強かったところはあると思いますし、片山さんも反省しなきゃいけないところはあります。ただ、もともと県民局長と片山副知事は知った仲だったので、片山さんももともとそういう激しいしゃべり方ですから、そういったところで色んなやりとりがあったんだとは思います」
────その副知事が辞めることになったという事態からも、トップとして任命責任があるという考えはないか?
「私が任命したので任命責任はありますね。片山副知事は道義責任を取って辞めるということだったのですが、そこは私との認識の違いがあって。
道義責任とは、政治の世界では辞職ということになりますので、何か問題が起こってから辞職するというのは日本のこれまでの慣習としてすごくある。はたしてそれが、これからの時代も本当にそうなのかと。辞めるのは簡単ですけど、辞めちゃうと問題の本質が消えていってしまうことになる。やはり、真相究明と、そこで出てきた課題を解決、改善しながら前に進めていくということも私はやっていきたい。
辞職しちゃえば一回は収まるかもしれないですけど、それは今回の文書問題でも本質が何だったのか、そこをしっかり調査しないといけない。世の中がおさまっても、何も問題は解決しないし、私も反省して、新たにしていくということができないまま終わってしまうので。何か責任を取って、とりあえず辞めるという選択はなかったです」
告発文書問題は終わっていない
────辞任を拒否してつっぱっているだけのように見られていましたが、調査の結果が出ることが大事だと考えたと?
「第三者委員会の設置、百条委員会の設置が決められて、その調査結果が出そろってから、どうするべきかを考えるべきだと私は思っていたので、途中で不信任となってしまって……。責任の取り方は、真相究明をしてから自分はどうするかというのが責任の取り方だと思っています」
────では、斎藤氏にとって告発文書問題は今でも解決していないという認識なのか。
「そうですね。まだ調査途中ですから。そこはしっかりやっていって解決すべきところはしっかりやっていくと」
────一連の問題から、出直し選挙まで、家族の反応は?
「私の家族、両親もいて、心理的な負担はすごくありましたので、申し訳ないところはありました。ただ、今回の判断について応援してくれていますので、そこは感謝しています。今回、出直し選挙ということになって、自分の人生としての判断になりますから、斎藤元彦がどういうふうにしたいのかということを応援してくれています。(妻から)『自分の人生だから、しっかり自分の道を行って、頑張ったらいいんじゃない』といったことを言ってもらっています」
(了。前編を読む)
【プロフィール】
赤石晋一郎/ジャーナリスト。「FRIDAY」「週刊文春」記者を経て2019年よりフリーに。近著に『韓国人、韓国を叱る 日韓歴史問題の新証言者たち』(小学館新書)、『完落ち 警視庁捜査一課「取調室」秘録』(文藝春秋)。『元文春記者チャンネル』をYouTubeにて配信中。
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