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《熊本移住14年の変化》シングルマザーとなった井上晴美が温泉地で始めていた「会員制スナック」 更年期を和らげた「自分の時間」

NEWSポストセブン / 2024年11月4日 16時12分

 自然のなかで早寝早起きをしてよく眠り、新鮮なものをいただく、という健康的な生活を長年続けてきたおかげかもしれない。

「人に会うときは、会いたい人にだけ会う。限られた時間を大事にしたいんです。ボーイフレンド? いません。ここでは周りにいるのは70、80歳のおじいちゃんばかりなんですよ(笑)」

井上さんが過ごす「自分の時間」

 バタバタと子どもたちを送り出した後は、井上さんの“自分の時間”。畑仕事をしたり、飼っている鶏の世話をしたり、陶芸やパン作りなどにも挑戦してきたという。

「電気やガスなんかは通っていますが、自給自足のような生活なんで(笑)。畑はけっこうな広さがありますよ。耕したり、肥料をやったり、草取りはしない自然農法で育てているので、雑草が私の背丈より伸びてボーボー(笑)。

 育てるのはナスやキュウリ、トマト、インゲン豆など夏野菜だけ。住んでいる地域は冬の寒さが厳しいので、私の畑では冬野菜は育たないようなんです。ただ、今年は夏野菜も酷暑と大雨で全滅でした。近所の方が分けてくださるので、食べるのには困らなかったんですけどね」

 自然農法なだけに、気候の影響を直に受けてしまう。井上さんは自然にこだわった生活をしている。

「陶芸も買ってきたなめらかな土を使うんじゃなくて、陶芸の師匠が山で取ってきた小石なども混ざった土を使う方法で作っているんです。ザラザラ、ボコボコしているから大皿を作るのは難しくて、今のところ茶碗や中皿を作って、師匠の工房などで売ってもらったりもしています」

 陶芸への取り組みも“自然流”。コレを作ろう、と考えるのではなく、そのときどきの心の赴くままに土と向き合うのだそうだ。

「楽しいとき、モヤモヤしたり落ち込んでいるとき……そのときどきの心のままに手を動かしているうちにカタチになる、という作り方。瞑想に似ています。自然の土を触るのは気持ちがいいですよ。陶芸教室もできたらいいのですが、忙しい師匠の工房を借りなくてはいけないので難しいかな……」

 陶芸歴はもう何年にもなる。ここ1年、とくに熱心に取り組んでいたのはヨガだそう。

「年齢を重ねてくると自律神経が乱れてきますよね。身体も硬くなるし、硬くなれば病気にもなりやすくなる。私はぎっくり腰を繰り返しているし。だから健康維持のために、ストレッチの延長だと思って、去年からヨガのレッスンによく通っていました。ヨガを初めて経験したのは、結婚前のまだ若い頃。それからずっと間があいて、今回は毎週、オンラインでヨガの哲学を学ぶ授業もしっかり受けて、インストラクターのライセンスを取りました」

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