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《元『桜っ子クラブ』の井上晴美》人気絶頂の25歳でスキンヘッド写真集を決意した意外な理由「“髪の毛を剃ってないほうがよかった”という人もいましたが…」

NEWSポストセブン / 2024年11月5日 15時59分

 高校のインターハイに水泳選手として出場した経験のある井上さんは、スタイル抜群でグラビアでも大活躍。なかでも、1999年、幻冬舎の文庫キャンペーンポスターモデルに起用され、スキンヘッドでヌードになった新聞の一面広告は大きな話題となった。

「幻冬舎さんからお話をいただき、当時の事務所の社長と『1年間の大きなキャンペーンだから、何かインパクトのあるものがいいね』と話し合ったときに、社長からアイデアが出てきて、私も『おもしろいね』と。新しいことにチャレンジするのが好きですからね」

 もともと肌が弱い井上さんは、エステには行けなかったが、筋トレなどで身体を絞り、25歳の美しい姿を写真におさめるべく努めたという。

「ファンの方には『髪の毛を剃ってないほうが良かった』と言う方もいましたが、篠山紀信さんが撮影してくださったアート作品なので。アートの心があれば、あの写真の良さはわかっていただけるんじゃないかな、と思っています。写真集(『LIVE』)にもしていただいたので、それは今も大切にしていますよ」

今後「女優の仕事も増やしていきたい 」

 アイドルを入り口に、女優としても羽ばたいていった井上さんは、『ナースのお仕事』『月の輝く夜だから』(フジテレビ系)などの話題の連続ドラマに立て続けに出演した。

「忙しすぎてあんまり記憶がないほどなのですが、『お水の花道〜女30歳ガケップチ』や『ナースのお仕事』が思い出に残っていますね。『お水の花道』はバブル時代も描いていたので、華やかに映るよう、時間をかけてキレイにセッティングしていただきました。撮影初日を迎える前には、夜のお店の世界を知るために、男性スタッフに連れられて銀座や六本木のクラブに見学にも行ったんですよ。

 働いている女性たちの大変さも知りました。私自身が芸能界で大変だったこと? う〜ん……つらかったことや、悲しかったこともあったかもしれませんが、私は昔からそういうことは考えないようにしているんですよね」

 夜の世界のように、芸能界もキラキラして見える世界。井上さん自身も輝いていた。周囲の男性から口説かれることも多かったのではないか、と想像してしまうのだが、「全然!私は身体が大きい(身長164センチ)し、性格は男っぽいし生意気に見えると思うんですよね。男性がアプローチするのって、やっぱり控えめで可愛らしいタイプの女の子なんじゃないかな、と思います」と否定した。

 これからは、また女優の仕事も増やしていきたいと語る。

「若い人がターゲットのドラマや映画が多いですよね。そういう作品もいいですが、私と同年代の中高年をターゲットにした、私たちの抱えている問題や悩み、楽しみが描かれている作品があったら、ぜひに、という気持ちです。

 ただ、芸能界のお仕事って、自分がやりたいからやれるものではないと思うんです。流れがあって、それに乗れるかどうか。子育て中はせっかくオファーをいただいても、忙しくてお断りせざるを得なくて残念に思ったことがありました。だんだん子どもたちの手が離れてきたので、これからはうまく波に乗っていけたらいいな、と思っています。お仕事ください(笑)!」

 様々な経験をして第二の人生を歩み始めた井上晴美さんだった。

(了。第1回を読む)

◆取材・文/中野裕子(ジャーナリスト)

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