暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン / 2024年11月24日 16時15分
元組長がここ数年、打っているのはプラセンタだ。一時期、化粧品の成分としてよく耳にしたプラセンタは、ヒトや哺乳動物の胎盤から抽出したエッセンスであり、医薬品や化粧品や美容ドリンク、健康食品などに使われている。美肌効果に疲労回復、肩こり改善に免疫力アップ、エイジング効果に更年期障害などに効果があるとされる。今では植物性のものや海洋性のプラセンタもあるというが、元組長曰く「安全なのはやっぱり日本製」だ。「サプリメントもあるが、あれは気休め。プラセンタは注射がいいね」。
皮膚科や美容皮膚科では1回1500円から2500円ぐらいで打ってもらうことができ、週1回のペースで打つことを推奨している医院が多い。わざわざクリニックまで毎週打ちに出かけていくのかと聞くと、「そんなわけない」と吹き出された。「あんなもの自分で打つよ。脱脂綿を用意して、アンプルからピュっと吸い上げて、肩を脱脂綿でシュッと消毒し、プシュって打つだけ。筋肉注射だからさ、どこに打ったって問題ない」。打った後はそこを揉んで終わり。もちろん違法で危険な行為だが、警察にガサ入れされて注射器や針が見つかり違法薬物を疑われても、尿検査ではシロだとと平然と笑う。
仕入れると外国人クラブの女の子たちに安く分けてやったという。日本のクリニックは彼女たちにとって、言葉の壁や金銭面で敷居が高いようだ。「彼女たちも自分でお尻とかに打っている。お尻に打って痛くないのか聞いたら、平気だよ~と言っていた」と元組長。
プラセンタのアンプルは日本製でも、打つための針は外国製、といってもコロナ前までの話だ。「医療用の針を日本で入手するのは面倒だし、高いからね。ロシア製とかウクライナ製とか、向こうの知人に航空便で送ってもらっていた。自分で使うだけだからね。日本と違って、品質が揃っていない。針先の研磨技術が違うんだろうな。針によって打った時に痛いものと、痛みなくスッと入るものがある。痛くないのは当たり。当たりの針は煮沸消毒して、もう一度使う」(元組長)。感染などのリスクにはあまり自覚がないようで、「自分が打つから問題なしだ」と笑う。針の入手方法が合法か非合法か聞くと「そんなことは気にしたことがなかった」という。自分で使う目的なら個人輸入は可能だが、おそらくしかるべき所に届け出はしていなかったのだろう。どんなものでも手に入れるのがヤクザだが、今のご時世、逮捕される可能性のある危ない橋は渡れないのもヤクザだ。個人輸入も厳しいらしい。
それでも「俺の周りはみんな打っていた」というから、彼の周辺の暴力団関係者はみんな打っていたのだろう。「よく『俺も打ってみたいんだけど効果はどう?』と聞かれたよ」と話す。効果のほどを聞くと「肌がつるつるになって、疲れにくくなったかな。後は睡眠薬がなくてもよく眠れるようになったぐらい。ずっと打っているから、今はもう習慣だが、みんなに肌がきれいだと言われるね。夜の営みは?と聞くヤツが多いんだが、そんなものに聞くはずがない。プラセンタで夜が元気になれるんだったら、それこそヤクザはこぞって使うわ」と口を開けて笑った。
高齢化が加速するヤクザ業界で、彼らは日々黙々と美容と健康に気をつかっていた。
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
幹部逮捕の「JPドラゴン」とは? “ヤクザの天国”フィリピンで、日本の裏社会からの流れ者たちが結成、トクリュウとの関与も
集英社オンライン / 2024年11月20日 19時0分
-
《六代目山口組・司忍組長の誕生日会》採点制度導入された緊迫のカラオケ大会で「俺の唄も公平にしろよ」と発言、機関紙に掲載された当日の写真
NEWSポストセブン / 2024年11月18日 7時15分
-
【名門暴力団が“闇バイト”に組織的関与か】世間の喧騒も「何で大騒ぎしているんだ」とヤクザたちが涼しい顔のワケ…「ガサ入れなんて珍しくもない」
NEWSポストセブン / 2024年11月14日 7時15分
-
〈ヤクザの“出所メシ”の実態〉レストランでのお祝いは禁止、親分の家で必ず豆腐が出てくるワケ「何が一番うまかったですか?」と幹部に聞くと意外な食べものが…
集英社オンライン / 2024年11月4日 17時0分
-
〈韓国の人気美容医療レポート〉「切らない小顔治療」ほか日本人がリアルに受けている施術ベスト3
集英社オンライン / 2024年11月2日 20時0分
ランキング
-
1品川イオンスタイル「最強フードコート」の実態 太っ腹にも程がある?自由すぎる食のスポットだ
東洋経済オンライン / 2024年11月24日 12時0分
-
2コンビニ大手3社の「肉まん」「高級豚まん」を実食。この冬に食べるべき“コスパ圧倒的”の肉まんは
日刊SPA! / 2024年11月24日 15時52分
-
3煙草を「のむ」ってわかりますか?古い注意書から気付かされた日本語の変化
よろず~ニュース / 2024年11月24日 12時10分
-
4とんでもない通帳残高に妻、絶句。家族のために生きてきた65歳元会社員が老後破産まっしぐら…遅くに授かった「ひとり娘」溺愛の果て
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月21日 8時45分
-
5ナッツを食べると認知症予防になるのか…理想は1日30g
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月24日 9時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください