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【大好評エッセイ連載第2回】元フジテレビ渡邊渚アナが明かす「恋も宇宙も一緒だな~と思ったりした出来事」

NEWSポストセブン / 2024年11月25日 16時15分

自身の「好奇心」について語った渡邊渚アナ(撮影/松田忠雄)

 今年8月末にフジテレビを退社した渡邊渚アナウンサー(27)。2020年の入社後、多くの人気番組を担当したが、昨年7月に体調不良を理由に休業を発表。退社後に、SNSでPTSD(心的外傷後ストレス障害)であったことを公表した。約1年の闘病期間を経て、再び前に踏み出した渡邊アナが世の中に対して思う、今の気持ちを赤裸々に書き連ねるエッセイの新連載。大好評の初回に続いて、第2回は抑えられない「好奇心」について語った。

 * * *

毎週、放送後に必ずと言っていいほどXのトレンドに上がってくる、アニメ『チ。─地球の運動について─』。私も原作の大ファンで、「これはアニメで観たい!」と映像化を待ち望んでいた。漫画の第1巻の表紙では主人公の1人であるラファウがアストロラーベ(天体観測用の動具)を手にしているが、星空が綺麗な場所で写真を撮る時に恥ずかしながら何度もあのポーズを真似した。

 いざ放送が始まってみると、毎週引き込まれる展開で、映像も美しく、少し難しい言葉もより頭にスッと入ってきた。部屋を真っ暗にして、プロジェクターに投影して観る『チ。』はプラネタリウム感覚で、アニメの放送が週末の楽しみになっている。なぜここまで惹きつけられるのだろうと考えてみた。ストーリーや作画など細かく考えるとたくさん浮かんで長くなり過ぎてしまうから、2つに絞った。

「当たり前を否定する勇気」

 まず、宗教と宇宙が密接に関係していて、“知的好奇心は罪”という世界線であること。

物語は、地球が世界の中心であるという天動説が絶対的な真理だった中世ヨーロッパのキリスト教世界で、異端思想にあたる地動説に命を懸けて研究する人々を主人公にしている。

「地球が動いているかも?」と気づき、興味を持って調べていたら、異端とされて焼かれて死ぬ世界。好奇心を捨て思慮深くあることが生きていくために求められている中、そういうものだと納得せず諦めない主人公たちはかっこいい。

 魅力的だと思うことに愚直に向かっていく姿は輝いていて憧れる。それに、これまでの天文学の当たり前を否定する勇気と、自分の命をなげうってでも捧げたいことがあるのが羨ましい。また、教会という大きな権力が思い通りに従ってくれない人を異端として押さえ込む構造が、現代とリンクしているように見えて、主人公たちが正しさを証明し、世の当たり前を変えていく過程を応援したくなるのかもしれない。

 もう一つ、私がこの物語に惹かれる理由は、宇宙の果てしなく続く未知に魅了されるから。

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