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蛯名正義氏が振り返る若手ジョッキー時代 サラブレッドのGIレースでアラブ馬に騎乗 「サラブレッドのトップクラス相手にビリではなかった」

NEWSポストセブン / 2024年12月7日 16時15分

 なんとその1週間後に行なわれた1200mのGIスプリンターズステークスに出走、関西の森秀行調教師から僕に騎乗依頼が来たのです。まだGIを勝っていなかったので、とてもありがたいと思いました。今考えればアラブ馬でサラブレッドのGIに出るというのは新しいことにチャレンジしてきた森先生ならではです。「出ちゃいけない」という規定はないのですから(笑)。レースに行くとやはりスピードが違いましたが、サラブレッドのトップクラス相手にビリではなかったんですよ。この後、地方でもアラブのレースが徐々に減り、2010年ぐらいには姿を消してしまいました。

 日本ではアングロアラブが主流でしたが、海外にいる純血アラブ馬は顔も高貴な印象で、すごくカッコいい。中東では今でも純血アラブのGIレースがあるそうです。

【プロフィール】
蛯名正義(えびな・まさよし)/1987年の騎手デビューから34年間でJRA重賞はGI26勝を含む129勝、通算2541勝。エルコンドルパサーとナカヤマフェスタでフランス凱旋門賞2着など海外でも活躍、2010年にはアパパネで牝馬三冠も達成した。2021年2月で騎手を引退、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。この連載をベースにした小学館新書『調教師になったトップ・ジョッキー~2500勝騎手がたどりついた「競馬の真実」』が発売中。

※週刊ポスト2024年12月20日号

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