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「どうして卒業できないんだろう…」田村瑠奈被告(30)の母親が話した“大きな後悔” 娘の不登校に焦り吐露した瞬間【ススキノ首切断事件】

NEWSポストセブン / 2024年12月13日 7時0分

母・田村浩子被告が書いたイラスト

 昨年7月に札幌の繁華街・ススキノのホテルで頭部のない男性会社員(62=当時)の遺体が発見されて、田村瑠奈被告(30)ら親子3人が逮捕された事件。12月12日、死体遺棄ほう助と死体損壊ほう助の罪に問われた母親の無職・田村浩子被告(61)の第7回公判が開かれた。

 浩子被告は、白いシャツの上に水色のニットを着て、青いロングスカートという装いだった。
 落ち着いて受け答えしていたが、緊張のせいか声が小さく、弁護人や書記官からマイクを近づけられる場面もあった。公判が始まって、まず浩子被告は、声を震わせながら被害者のAさんや遺族に謝罪の言葉を述べた。

「Aさんには大切なご家族と過ごす時間がまだまだあったと思うと本当に申し訳ありません。(遺族が)かけがえのない大切な方を突然失った気持ちを思うと申し訳なく、取り返しのつかないことをしました。お詫び申し上げたいです」(浩子被告の発言、以下同)

 殺人と死体損壊罪に問われている瑠奈被告は、中学から不登校になり、18歳ごろから家に引きこもるようになったという。浩子被告が娘とのこれまでの接し方を回想した。

「家にいるときはせめて楽しく過ごさせてあげたいと思っていましたが、『学校に行っておかないと将来困るかも』とだんだん焦りが生じ、登校を促すこともありました。

(弁護人『結局行けなかった?』)そうですね。『行きなさい』と言って、良い結果が得られたことはなかったです。中学に入った頃、(娘が)『教科書の文字が踊って見えたり吐き気がする』と言い出して、これでは……とフリースクールに通わせるようになりました。

 小学校5~6年の頃はほとんど教室に入れませんでした。ただ、学校に復帰したいとなったとき、勉強ができないとストレスになると思い、家庭教師を頼んでいました」

 浩子被告によると、娘が動物や他人を傷つけるようなトラブルを起こすことはなかったという。

「事件後も虫が家に入ってきたら、『外に逃してあげてほしい』と言う子でした。金魚やウーパールーパー、フェレット、ヒヨドリを可愛がるだけでなく、野良猫を保護したこともありましたが、娘は可愛がっていました」

浩子被告が話した子育ての「後悔」

 これまでの裁判で、瑠奈被告は自身に複数の人格が入り込んでいるという“ゾンビ妄想”を抱えていると主張されてきた。5~6人の魂を持ち、それぞれの人格は、「シンシア」や「ルルー」などと名乗っていたという。

 浩子被告は、娘が「瑠奈と呼ばないで」や「田村瑠奈は死んだ」と言い出したのは、「19~20歳にかけてのこと」だったと振り返る。弁護人に「どうしてそういうことを言い始めたのか、何か覚えていることはありますか?」と質問されて、母娘関係における“大きな後悔”を告白した。

「直接のきっかけかわからないのですが、ひとつ後悔していることは、娘が18歳を過ぎて、(学校を)卒業できなかったことに焦り、ストレスを感じて、私が『(彼女について)どうしてできないんだろう』と口に出したことがあります。

 娘が聞いていたかはわからないのですが、つい漏らしてしまった言葉を聞かれていたんじゃないか。娘から距離を置かれているような気がしました」

 苦悩する母親の堪えきれなかった心の叫び、それが事件の遠因となってしまったのだろうか。

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