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【江本孟紀×中畑清×達川光男・ENT座談会】阪神・藤川球児監督に“第二の立浪”化の懸念浮上 「監督になるべき人」が持つ要素とは

NEWSポストセブン / 2024年12月21日 15時59分

江本:オレの持論だけど、監督になるべきなのは親父的要素がある人で、兄貴的要素の奴はNG。兄貴だとお友達になってしまうから、若くても選手からリスペクトを得られる親父的な要素が必要です。新井も兄貴的な雰囲気があるけど、藤井ヘッドがそれを上手いこと補完している。年齢的に藤川は若者の代表になりそうだから注意してほしい。

 実は藤川に「オレをヘッドコーチにして5000万円で雇ったら?」と言ってみたんです。そうしたら「先輩のありがたいお言葉ですが、畏れ多いのでご辞退します」と丁寧に断わられた(笑)。

中畑:そういう対応は丁寧だよね。

江本:もちろん冗談だけど、アメリカでは初めて就任する監督が若いと爺さんみたいな奴をベンチに入れるんですよ。選手との間に年寄りを入れると意思疎通がスムーズになる。日本では監督になった途端に「オレが、オレが」となりがちで上手くいかないケースが多い。

達川:僕は阪神でのコーチ経験があるからわかるけど、あの球団は監督に就任した段階で支持率が50%を切るんです。次を狙っている奴がいるから。巨人も同じだと思いますが、いざ現場でやってみるとキツイですよ。

大山が広島に行っていれば…

中畑:オレもジャイアンツの監督を狙っていたけどな(笑)。さて、少し気が早いけど来季の順位をみんなはどう予想する? オレは、巨人は優勝も最下位もどちらもあり得ると思っている。

達川:カープは期待できますよ。出来高を含めて年俸1億円以上の外国人選手を3人も獲得した。球団始まって以来の大型補強です。

江本:広島はFAで大山を獲るのが一番よかったのに。打線の軸ができれば優勝できそうだけどね。

達川:そう思います。広島が優勝すれば、ワシもDeNAの初代監督として小銭を稼ぐ中畑さんみたいになれるかもしれません。かなり稼いだでしょ?

中畑:稼いでないよ!(苦笑)

江本:今の段階では優勝はセが阪神、パがソフトバンクかな。

達川:僕はチャラチャラしよるけど本当は賢い新庄(剛志)監督に期待したいです。3年で優勝すると宣言して3年目の今季は2位じゃった。来季は可能性あると思う。中畑さんに似て有言実行タイプなので、優勝は日本ハムにしておきます。

江本:じゃあ来年の初夢は、阪神対日ハムの日本シリーズだな!

(第1回から読む)

【プロフィール】
江本孟紀(えもと・たけのり)/1947年、高知県生まれ。1971年に東映入団。1972年に南海に移籍しエースとして活躍。1976年に阪神に移籍し、1981年の引退後は参議院議員、タレントとしても活躍。近著に『ミスタードラゴンズの失敗』(扶桑社)

中畑清(なかはた・きよし)/1954年、福島県生まれ。1976年に巨人入団。ムードメーカーの「絶好調男」としてチームを引っ張った。引退後は2012~2015年にDeNAの監督を務めた。現在は巨人OB会の会長を担っている

達川光男(たつかわ・みつお)/1955年、広島県生まれ。1978年、広島に入団し正捕手として活躍。引退後は広島監督や阪神などでコーチを務め、ソフトバンクでヘッドコーチとして日本一を経験した

※週刊ポスト2024年12月27日号

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