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【吉井理人監督×作家・本城雅人氏】有馬記念と思い出の名馬を語る「有馬記念でシルクジャスティスが勝ったらメジャーに行こうと決めていた」

NEWSポストセブン / 2024年12月18日 11時12分

吉井:みんな競馬新聞ばかり見ているから、誰も気づかない(笑)。

本城:吉井さんは1995年にヤクルトに移籍します。僕はその少し前までヤクルト担当。競馬好きの選手が多かったので、その後、僕が競馬の担当に移ってからも交流は続いていました。で、今度移籍してくる吉井という投手は競馬好きらしいと。

吉井:一緒にゴルフに行ったんですよね。

本城:それが初めてお会いした時。ゴルフの間中、選手たちも競馬の話ばかりしていて(笑)。

吉井:競馬のおかげでチームにすんなり溶け込めました。

本城:移籍した年に10勝してヤクルトは日本一。吉井さんはそれから3年連続二桁勝利、1997年にはまた日本一になりました。

吉井:その年のオフにFA宣言をしたら、国内の5球団から、複数年契約で10何億円というようなありがたいお話をたくさんいただいた。

本城:長嶋監督がポケットマネーで1億円出すとか出さないとか報じられて、誰もが巨人に行くものだなと思っていました。

吉井:僕自身はヤクルトに残留するという選択肢もあって、どうにも決めかねていたんです。

本城:ニューヨーク・メッツに行くと明らかになったのは年末ぎりぎり、びっくりしましたよ。

吉井:有馬記念でシルクジャスティスが勝ったら、メジャーに行こうと決めていたから。

本城:えっ、どういうことですか?

吉井:その年のダービーで2着になってからずっと追いかけていたんですよ。後ろから追い込んでくるレースぶりが好きで、有馬記念でもハマるんちゃうかなと思って。レースは中山競馬場で見ていました。

本城:初めて聞きました。

吉井:ずっともやもやしていたんですが、この有馬記念で、よしメジャーに行こう! って。

本城:長嶋さんは知らないでしょうね、なぜ巨人に来なかったのか(笑)。

吉井:この頃は一口馬主をやっていたんですが、午前中には出資していた馬が9番人気で勝った。しかも適当に買った阪神競馬最終レースもとって、えらく儲かったんです。それまではいつも損して帰っていたのに、こんなに当たってプラスになったのは初めてでした。

本城:それで最低年俸(当時のレートで約2600万円。プラス出来高)でもメジャーに行くと決意したんですね。

吉井:運命の一日やったと思っています。

本城:それでメジャー2年目には12勝、通算で32勝もしているんだからすごい。

吉井:本城さんは記者として有馬記念の予想が的中したことは?

本城:僕はむしろ馬より人を取材するのが好きだったんです。だから、ジョッキーや調教師が1時間も2時間も話してくれたのに印をつけないってことができない。話を聞けば聞くほど当たらなくなって、予想担当から外してもらいました。いまでも馬券は買いますけど、下手ですね。

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