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坂本冬美、紅白での“能登から中継”に浮上する問題 歌唱曲『能登はいらんかいね』は超難曲、“誰が被災地から歌うか”でも一筋縄ではいかない調整

NEWSポストセブン / 2024年12月26日 7時15分

『第75回NHK紅白歌合戦』は坂本冬美(57才)が石川県輪島市から生中継で歌うことが決定

「いやぁ、驚きました。彼女自身、紅白における“黒歴史”とまで言い放ったあの曲を再び歌うなんて……多くの関係者の努力の跡が見えますね」(芸能関係者)

 大晦日に放送される『第75回NHK紅白歌合戦』で、坂本冬美(57才)が石川県輪島市から生中継で歌うことが決まった。ここに至るまで、さまざまな人の“思い”が交差したという。

 1月の能登半島地震、9月の豪雨と甚大な被害を受けた輪島市で、彼女が披露するのは1990年にリリースした『能登はいらんかいね』。輪島市の指定無形文化財である「御陣乗太鼓」のリズムに乗って、被災地の復興を祈って熱唱する。36回目の紅白出場となる坂本も被災地への思いがみなぎり、《私の歌が、どこまで皆様のお力になれるかはわかりませんが、心を込めて歌わせていただきます》とのコメントを発表した。

 注目されるのは、『能登はいらんかいね』が難曲中の難曲であることだ。

「音程のアップダウンがとても激しい歌手泣かせのメロディーで、過去に坂本さん自身が『断トツの苦手曲』と明かしたこともあるほどです。デビュー4年目の1990年の紅白でこの曲を披露した際も、2番の歌詞にある『いさざ土産に〜』の部分の低音がうまく発声できず、本人がひどい自己嫌悪に陥ったこともありました。以降、彼女は紅白で一度も『能登はいらんかいね』を披露していません」(前出・芸能関係者)

 この年の紅白で味わった“屈辱”を坂本は雑誌の連載でこう振り返っている。

《わたしのなかでは、永久に封印してしまいたい黒歴史です!》(『FLASH』2021年9月21日号)

 坂本がこの曲を34年ぶりにどう歌い上げるか注目されるが、被災地からの中継も“誰が歌うのか”で一筋縄ではいかない調整があったという。

「実は当初、能登半島からの中継は、坂本さんとは別の大物歌手が登場する案も浮かんでいたんです」(レコード会社関係者)

 その大物歌手とは、47回目の紅白出場が決まった石川さゆり(66才)。

「石川さんは能登を歌った『能登半島』という曲を1977年に発表しており、現地からの生中継でその歌を披露するプランが出ていました。復興祈願で石川さんが熱唱したら、番組が引き締まるだろうと彼女を推す声があったのです」(前出・レコード会社関係者)

 しかし、国民的歌番組という紅白の特性もあり、石川の被災地中継はお流れになったという。

「石川さんといえば、『天城越え』と『津軽海峡・冬景色』を毎年交互に歌うのが年末の風物詩で、彼女の十八番を楽しみにしている視聴者もたくさんいます。スタッフの間でも、“石川さんが紅白でどちらかの曲を歌わないと年を越せないのでは”との意見が根強かった。最終的に、例年通りNHKホールでの出場が決まったそうです」(前出・レコード会社関係者)

 石川ののち、白羽の矢が立ったのが坂本だった。

「過去の紅白でも坂本さんはJO1やBE:FIRSTとのコラボを経験しています。彼女は大御所ながら柔軟なタイプとはいえ、極寒の能登で年を越すことになるわけで、これまでの企画よりハードルが一段も二段も上がる。

 しかし、2024年の紅白に、甚大な被害を受けた能登半島に寄り添う企画は絶対に欠かせません。坂本さんもそんな局の趣旨を理解して、被災地からの生中継を快く引き受けてくれたそうです。NHKにとって彼女はまさに救世主といえるでしょう」(前出・レコード会社関係者)

 被災地のためにひと肌脱ぐ格好となった坂本。年の瀬は、彼女の希望の歌声にしっかりと耳を傾けたい。

※女性セブン2025年1月2・9日号

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