怪物・大の里、綱取りに危機か「昇進のハードルが下がったタイミングで琴櫻、豊昇龍が横綱になるシナリオ」に現実味
NEWSポストセブン / 2024年12月26日 7時15分
入門から所要9場所、新入幕から5場所という大関昇進のスピード出世記録を塗り替えた大の里。9月の秋場所で2度目の優勝を飾り、綱取りも秒読みと見られていたが、横綱昇進へのスタートラインとなるはずだった11月の九州場所では後半に失速した。
終盤には先輩大関にあたる豊昇龍と琴櫻に連敗。新大関場所は9勝に終わり、王手をかけていた年間最多勝も琴櫻に譲ることになった。九州場所では存在感を見せつけるどころか、千秋楽は先輩大関同士の相星決戦に。初場所では優勝した琴櫻と準優勝の豊昇龍が綱取りに挑戦することになった。二所ノ関一門の若手親方が言う。
「九州場所の後半戦は腰高となり、相手の攻めに棒立ちになる場面が多かった。そのため相手の投げを簡単に食らったり、中に入られて押し出された。終盤の上位陣との対戦ではスタミナ切れも気になった。相手も百戦錬磨のプロたち。大の里の相撲をよく研究しており、右を差させないようにおっつけるなど工夫をしている。大の里はもっと引き出しを増やさないと上を狙うのは厳しいのではないか」
12月1~21日には、九州と西日本を中心に14か所で冬巡業が行なわれた。相撲担当記者はこう話す。
「2場所連続休場中の横綱・照ノ富士が、宝塚巡業(12月12日)の朝稽古に登場した。巡業では土俵入り専門だったが、久々に横綱・大関の三番稽古で土俵に上がった。同じ右四つの大の里を指名して8番取って、4勝4敗。胸から当たって、右四つからどちらかが土俵際まで持っていくかというお決まりの稽古だったが、照ノ富士も進退をかけて初場所の土俵に上がるようだ。
照ノ富士復活もないとは言えないが、横綱不在が現実となる可能性のほうが高い。つまり、協会としてはハードルを下げてでも横綱を誕生させたい。3大関の誰がこの“追い風”に乗るかが注目です。初場所で琴櫻と豊昇龍がダブル昇進することになれば、“追い風”は止んで、大の里の綱取りは高いハードルに戻ることになるでしょう」
大の里が横綱に昇進するには、初場所で1横綱2大関を倒して優勝を手繰り寄せ、春場所で綱取りに挑むことが求められる。そのために大の里はどうすればいいのか。
「やはり二所ノ関部屋での稽古だけでは厳しい。部屋の関取は十両の白熊だけ。師匠(元横綱・稀勢の里)が稽古まわしをつけて胸を出しているが、師匠のような正攻法の四つ相撲の力士との対戦は少ない。幕内の多くが突き押し力士。九州場所で土をつけられたのは阿炎、若隆景、大栄翔、隆の勝で、出足が鋭かったり、一癖もふた癖もある力士に敗れている。
巡業では豪ノ山や錦木らとぶつかり稽古をしていたが、本来は苦手力士を求めてどんどん出稽古をするべきでしょうね。若貴は部屋に稽古相手がいたが、朝青龍や白鵬は出稽古に積極的だった。一門外の連合稽古に参戦するぐらいの厚かましさがほしい」(前出・若手親方)
2025年に照ノ富士の後釜に収まるのは、果たしてどの大関となるのだろうか。
※週刊ポスト2025年1月3・10日号
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