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《2025年の相撲界を占う》杉山邦博氏×やくみつる氏 次の横綱は琴櫻か豊昇龍か、期待の星・大の里の“直すべきポイント”

NEWSポストセブン / 2025年1月6日 7時13分

やく:師匠の二所ノ関親方は『強い力士は“いったん止まる力”がある』と言いますね。まさに大の里の直すべきポイントであり、師匠が授けたいと思うポイントと合致している。早い時期に修正されてくるのではないかなと思う。初場所で優勝して、琴櫻や豊昇龍が凡庸な成績に終わった場合、並ぶ、あるいは逆転という感じになってくる。

杉山:琴櫻は次も九州場所のような相撲が取れるのか。それ以前の相撲に戻らないかという不安が若干ある。そう考えると大の里のほうが“伸びしろ”があるからね。

やく:おっしゃる通り。

杉山:でも2025年中に琴櫻と大の里は100%横綱を張ると信じています。

やく:豊昇龍はそのあとから追っかければいいですよ。大きい(横綱)のがドン、ドンといるなかで小兵技能派横綱が待望される。大鵬と柏戸が先に上がって、栃ノ海があとで追っかけたように。

 九州場所で豊昇龍の相撲が変わったという声もあったが、そんなに変わっちゃいない。持ち味は二丁気味にグッと踏み込んでの投げ。かつて千代の富士は投げから前ミツを取る相撲に変えて、成績が安定した。そういう劇的な変化があれば横綱候補だが、ブンブン投げているうちは調子に小さな波ができてしまう。

(後編へ続く)

【プロフィール】
杉山邦博(すぎやま・くにひろ)/相撲ジャーナリスト。1930年、福岡県生まれ。1953年に早稲田大学文学部卒業後、NHKに入局し、スポーツ担当アナウンサーとして大相撲報道で長きにわたって活躍。現在、日本福祉大学生涯学習センター名誉センター長、同大学客員教授を務める。

やくみつる/漫画家。1959年、東京都生まれ。漫画家。1981年、漫画『がんばれエガワ君』でデビューし、1996年『文藝春秋漫画賞』を受賞。元日本相撲協会外部委員で、テレビコメンテーターとしても活躍する。

※週刊ポスト2025年1月17・24日号

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