【人生最後の取材】中山美穂さんが見せた孤独感…子育てのためにパリで引退決意も慰留「当初は会えていた」「離れていった母と子の心」創業事務所社長が明かす数々の恋愛と結婚生活
NEWSポストセブン / 2024年12月31日 6時58分
「美穂をキレイに撮ってもらって、1人2役を演じた彼女はブルーリボン賞など数々の主演女優賞を受賞しました。試写会で美穂と一緒に観たときに、彼女はとなりで泣いていました。感極まるものが彼女自身にあったんだと思います。『よかった』と声を掛けると、『ありがとうございます』と一言だけ。若い頃からあまりしゃべらない子で、どんなときでもどこか寂しさや孤独感を感じたことは何度もありました」
「当初は会えていた」山中氏が見ていた母・中山美穂
長野県で生まれた中山さんは、幼少期に両親が離婚。3歳のときに母親と生まれて間もない妹の忍の3人 で上京した。一時期は親戚の家に身を寄せるなど、複雑な生い立ちだった。中山さんは2002年、32歳で作家の辻仁成氏と結婚。翌年にはフランスのパリに移住し、長男を出産した。
「若いころは家庭の問題などもあったと思いますが、(2014年に)離婚してからは、子どもと離れていることが美穂のなかで大きかったのかもしれません。離婚した後もパリへ行ったりして当初は子どもに会えていたと聞いていますが、少しずつ子どもの心が美穂から離れていってしまったようです。
とても子どもが好きな子で、ロケに行っても知らない子とすぐに仲良くなって、遊ぶような性格でした。美穂の複雑な生い立ちを考えたら、“幸せな家庭を築きたい”と強く思っていたと思います。子どもが生まれた頃、子育てに専念したいから“芸能界を辞めたい”と言い出して周囲が説得したこともありました。だけど、思い描いていた結婚生活とは違ったことがいろいろあったのでしょう」
築き上げた“女優・中山美穂”というブランドを捨てる覚悟で、子どものことを想っていた中山さん。山中氏は「あと10年は女優や歌手をやってほしかった」と、悔やむ。
「50代となった美穂がどんな演技をしていくのだろう。どんな歌を歌い上げていくのだろうかとか、楽しみにしていました。2025年の2月で55歳。60歳までの5年間でどういうふうに変わるんだろうなって期待していました。コンサートで声が出ていないなと思うときもありましたが、負けず嫌いですから2025年のツアーを控えてレッスンに取り組んでいたと思います。私が一線を退いてからは、現在の事務所スタッフが一生懸命に美穂を支えてくれて、彼女を大きく育ててくれました」
山中氏は“スターになった中山美穂”がいたことで、多くの人と出会うことができたという。荼毘に付され、最期の別れの時、山中氏は中山さんに向かって「美穂、ありがとうな。よくがんばってくれたね。出会えてよかったよ」と、何度も言い続けたという。
芸能界で数多くの功績を残した中山さんは“育ての親”に見守られ、輝く星となった──。
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