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一筋縄ではいかない愛子さまの結婚問題 お相手候補に旧宮家の男系男子を推す声がある一方、天皇陛下が望まれるのは“自然に惹かれ合った形で”

NEWSポストセブン / 2025年1月7日 11時15分

新年一般参賀では、午前と午後合わせて5回、宮殿のベランダに立たれた(2025年1月、東京・千代田区。撮影/黒石あみ)

 かつてないほどに女性皇族の結婚が一筋縄ではいかなくなっている。皇族の人数がこれほどまで減少したなかでの愛子さまの“お相手選び”には、さまざまな思惑が絡み合う。父である天皇陛下が願うのは、ただ愛娘の幸せのみ──。

 都心にあって、都会の喧騒が届かない静謐な皇居。天皇ご一家が暮らす御所の談話室にバタバタと撮影機材が運び込まれ、似つかわしくない騒々しさが広がったのは、年の瀬も迫った昨年12月29日の夜9時のことだった。世間では仕事納めも終えていたその日、ご一家の新年の写真撮影が行われた。

「当初は12月23日に撮影が予定されていましたが、愛子さまがインフルエンザに罹患されたため、急きょ延期となりました。とはいえ新年のお写真ですから、元日までにメディアに配布しなければならず、滑り込みのスケジュールで29日の夜に撮影が行われたそうです」(宮内庁関係者)

 愛子さまは感染以来、勤務先である日本赤十字社(日赤)への出勤は新年まで見送られ、お住まいで安静に過ごされていたという。大学卒業後の昨年4月に日赤の常勤嘱託職員として働き始めた愛子さまは、青少年・ボランティア課に勤務されている。

「ボランティアの育成や普及、研修などを行うほか、ボランティアのための情報誌『RCV』の編集にも携わられています。例年、情報誌の発行は2~3月ですから、編集作業は大詰めを迎えているようです」(日赤関係者)

 社会人として仕事に励まれる一方で、皇族としての務めにも余念はない。新年を迎えた1月1日、午前中にティアラとローブ・デコルテの正装で新年祝賀の儀に臨まれ、午後には仙洞御所に出向いて上皇ご夫妻へ挨拶をされた。翌2日には、ライトグリーンのドレス姿で新年一般参賀に参加された。皇居・宮殿のベランダで、ガラス越しに冬の陽光を受けながら、愛子さまはにこやかな笑みで手を振られていた。

「昨年は能登半島地震の影響で中止になったため、愛子さまにとっては2023年以来2度目の新年一般参賀でした。隣に立たれた秋篠宮さまと言葉を交わされるなど、緊張される様子はなく、穏やかな表情で集まった人々に笑顔を見せられていました」(皇室記者)

 コロナ禍を経て、事前抽選なしで行われた新年一般参賀には合計で6万人以上が集まった。ご活躍目覚ましい一方で、愛子さまを取り巻く議論が、遅々として進まない状況がある。

皇室としての活動が立ち行かなくなる

 昨年12月26日、天皇陛下は石破茂首相ら閣僚を招いた昼食会を開催された。

「日夜、国務に精励されていることを誠にご苦労に思います。いろいろと大変なこともあるかと思いますが、くれぐれもお体に気をつけてお過ごしください」

 そう労われた陛下のお言葉に、石破氏は身が引き締まる思いだったという。

「石破内閣の課題の1つに、長く結論が出ないままの皇室制度改革があります。2022年、安定的な皇位継承のあり方をめぐって、政府の有識者会議の報告書が衆参両院の議長に提出されました。女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する案などが提起されましたが、いまだに結論は出ていません。

 石破氏は以前から皇室の諸課題解決に向けた積極的な発言をしてきましたが、昨年10月の首相就任以降、政権運営に時間を取られている印象です」(全国紙政治部記者)

 皇室の先細りは、かねて大きな問題だった。今後、愛子さまがさらに公務の数を増やされ、今春成年式を控える悠仁さまが、その後本格的に公務を行われるようになっても、“担い手不足”は否めない。

「現在、数多くの公務を担われている佳子さまは、昨年12月に30才の誕生日を迎えられました。姉である眞子さんが、小室圭さんと結婚して皇籍を離脱した年齢に並ばれたのです。愛子さまも、昨年の誕生日で23才になられました。現行制度のもと、お2人が結婚され皇室を離れられれば、皇室としての活動が立ち行かなくなることになります」(別の皇室記者)

 そこで必要になったのが、皇族数を確保するための議論だった。前出の有識者会議の報告書には、次の2つの案が盛り込まれた。

●女性皇族が結婚後も皇室に残る

●旧宮家の男系男子が養子として皇族に復帰する

「男系男子」とは、父方から天皇の血を引く男子のことだ。愛子さまは「男系女子」であり、仮に愛子さまが男子を出産されれば「女系男子」ということになる。だが、どちらの案も実現に向けたハードルは高い。

「女性皇族が結婚後も皇室に残った場合、夫や子供の身分はどうなるのか、生活費などの扱いはどうするのかといった課題をクリアにしなければなりません」(前出・別の皇室記者)

 一方、旧皇族の男系男子を養子に迎える案も、長らく一般国民として暮らしてきた当事者に対し、「これからは皇族として生きてください」といきなり生活様式を変えさせるのは、容易なことではない。

「はるか以前から、そうした問題が表面化することは目に見えていた。にもかかわらず議論を尽くさず、結論も出さなかったのは、政治の怠慢でしかありません。政治側の事情によって、愛子さまや佳子さまが結婚に二の足を踏まれたり、ましてお相手選びに影響するのはあってはならないことですが、現実には影響が出てしまっています」(前出・別の皇室記者)

眞子さんと賀陽家の縁談

「天皇家のひとり娘」である愛子さまの結婚相手は、世間の関心事だ。これまで何人ものお相手候補が浮かんできた。幼少から学習院の同窓で大手造船会社の御曹司や、やはり学習院の同窓で医師の家系の野球部エース、さらに華道家元の孫の“華道界のプリンス”などだ。また、愛子さまが勤務される日赤では、学習院の卒業生かつ、日赤の関係者を対象とした「日赤桜友会」という組織が新たに作られるという。

「この組織は愛子さまにとって、仕事のことはもちろん、プライベートについても相談できる貴重な場になるでしょう。ゆくゆくはご結婚のお相手につながるような、新しい出会いも期待できるのではないでしょうか」(学習院関係者)

 お相手の最有力と目されてきたのが、旧皇族に連なる「賀陽家」の子息だ。旧皇族とは、戦後に皇籍離脱をし、民間人として生活することになった11宮家51人の皇族のことを指す。旧賀陽宮家はその11宮家の1つで、現在当主を務めるのは、離脱時の当主・恒憲王の孫である正憲氏。

「正憲氏は学習院の出身で、天皇陛下とは幼稚園から大学まで一緒に過ごした学友に当たります。過去には、黒田清子さん(紀宮さま)のお相手候補として名前が挙がったこともありました。

 正憲氏には2人の息子がおり、長男は愛子さまの6才年上、次男は4才年上と、年齢的にも適しています。兄弟ともに幼稚園から高校まで学習院で学ぶなど、皇室との関係も近い。特に次男を、愛子さまのお相手としてふさわしい、と推す宮内庁関係勢力があることも事実です」(皇室ジャーナリスト)

 賀陽家に白羽の矢が立った背景には、前述の「皇族数を確保する議論」も深く関係している。

「賀陽家の子息たちはれっきとした『男系男子』なのです。愛子さまとのご結婚後、夫を皇族として扱うことへのハードルは、一般人を迎え入れることよりも格段に低くなり、皇族数確保につながる。しかも、愛子さまとの間に男子が生まれれば、その子は『男系男子』であり、皇位継承の問題にも光明が差す。皇室が抱える諸問題を一足飛びに解決できる相手であるわけです」(前出・皇室ジャーナリスト)

 元NHK政治部記者の岩田明子氏は『月刊文藝春秋』(2022年12月号)に寄稿した「安倍晋三秘録」のなかで、安倍元首相が「旧皇族の男系男子が、現在の女性皇族の配偶者または養子になる場合、その男性も皇族となり、その子どもは皇位を継承し得る」との考えを示していたことを明かした。

「第二次安倍政権下の2016年頃には、官邸内の皇室制度検討チームが、愛子さまのお相手となりうる年齢の男系男子をリストアップし、旧宮家関係者らから、水面下で“旧皇族の男系男子の皇族復帰”や“愛子さまのお相手”に関する極秘のヒアリングがなされていたという情報がありました。その筆頭にあったのが賀陽家であり、年齢的に合っていたのが2人の息子たちだったわけです。

 当時はまだ眞子さんの結婚前で、“賀陽家の長男と眞子さまを自然な形で出会わせられないか”と画策する動きもあった。その流れが佳子さま、愛子さまへと続いている。背景には、保守派の男系男子への固執があるのです」(政治ジャーナリスト)

 かくして賀陽家の子息が有力視されるようになり、水面下で可能性を探る動きもある。だが、それに対して深刻な懸念を抱かれているのが、愛子さまの父上である天皇陛下なのだという。

「結婚のことも含めて、いろいろ将来のことも話し合う機会というものがあるかと思います」

 2021年の誕生日会見で、愛子さまの将来について尋ねられた陛下はそう話された。そのお言葉からは、以前から愛子さまの将来が“既定路線”のような形で決まっているとは感じられない。

「陛下ご自身が、皇室の因習にとらわれず、雅子さまを自ら結婚相手として選ばれました。皇太子妃になることを固辞された雅子さまへの“雅子さんのことはぼくが一生、全力でお守りしますから”というプロポーズはあまりに有名です。

 自然に惹かれ合ったふたりが、将来を誓う。陛下は愛子さまのご結婚にもその形を望まれているそうです。旧宮家の男系男子であることよりも、愛子さまが寄り添いたいと思う相手であることを優先されたいのです」(別の宮内庁関係者)

 聡明な愛子さまは、父親のそういった考えを充分理解されているはずだ。一方で、愛子さまの“皇族としての責任感の強さ”が、陛下に心配を募らせることにつながっているという。

「愛子さまは2022年の成年会見で、両陛下に対し“これからも長く一緒に時間を過ごせますように”という言葉を贈りたいと話されました。『生涯皇族』の覚悟の宣言と取れるものでした。

 皇族の減少問題に、愛子さまは当事者として痛切な思いを抱かれているでしょう。“自分の結婚相手選びが、皇室の存続にまでかかわる”とまで考えた愛子さまが、旧宮家の男系男子を結婚相手として選ばれるという事態が起きることに、陛下は不安なお気持ちを抱かれているのではないでしょうか」(前出・別の宮内庁関係者)

 父が下した結論を、愛子さまはどう受け取られるだろうか。

※女性セブン2025年1月16・23日号

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