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【仏・連続レイプ事件】押収されたパソコンには半裸で眠る娘の動画が…妻には身に覚えのない子宮頸部の炎症、父親による10年間の性被害を母娘が実名顔出しで訴え続け社会現象に

NEWSポストセブン / 2025年1月19日 7時15分

 この事件で有罪判決を受けたのは夫を含めて51人にのぼるが、そのうちの半数以上は「眠らされているジゼルさんとの“セックスゲーム”に参加していると思った」と容疑を否認しているという。一体この男たちはどこから招き込まれたのか。

被害者が他にも多数いる可能性が浮上…

 BBCによると、ドミニク被告による“鬼畜の所業”の始まりは、オンラインで知り合った看護師の男が妻を睡眠薬で眠らせたという写真を送ってきたことだったという。その後、この看護師のアドバイスで、ドミニク被告はジゼルさんに自身が医師から処方されていた睡眠薬の投与を始めた。当初はジゼルさんを深い眠りに陥れ、ドミニク被告のみが性的暴行を加えていたというが、犯行はエスカレート。「Coco」というフランスの出会い系サイトを使い、オンライン上で出会った見知らぬ男たちを誘い、同様の手口でジゼルさんに性的暴行を加えさせ、暴走に歯止めが効かなくなった。

 この事件がこれほどまでに世界中の注目を集めた理由は、犯行の凄惨さのみならず、ジゼルさんが自らの素顔や本名を晒したうえで裁判に臨んだことによる。だが、なぜ彼女は耐え難い苦しみを抱えながらも、世間に被害を訴えかける道を選んだのか。

 それはこういった女性の尊厳を奪う事件の被害者が、ジゼルさん以外にも多数にのぼる可能性が高いことが、捜査の中で明らかになっていったからだ。

 BBCによると、押収したパソコン内に残された動画の中には、現場にいた男が、自分も同じように妻に薬物を投与しているという発言も残っていたといい、また事件の性質上同様の被害に遭っても公にしづらい女性も多くいるとみられる。ジゼルさんは「私たちはまだ認識されていない被害者たちと共に、同じ闘いをしています」と女性たちへのサポートを呼びかけている。

 それだけではない。押収したパソコンの中には、なんとジゼルさんとドミニク被告の実の娘であるカロリーヌ・ダリアンさんの、薬を飲まされて半裸でベッドに横たわる写真などが残っていた。カロリーヌさんはBBCの独占インタビューに対して、自身の父であるドミニク被告を「怪物」であると表現し「刑務所の中で死ぬべきだ」と恨みを隠さない。一家は、ジゼルさんが50年連れ添ったドミニク被告が写った家族写真など全ての痕跡を捨て去った。

「事件はフランス国内外の政治家や、フェミニストらを巻き込む社会現象となっており、オンライン署名サイト『Change.org』では、姿を隠さずに女性の権利のために戦うジゼルさんにノーベル平和賞を与えるべきという活動まで始まっています。

 日本でも性被害者が泣き寝入りしているケースは多く、近年芸能人らの事件を中心に告発する動きは増えているとは思いますが、被害者は『A子』として扱われ、名前や顔はなかなか出せない。二次被害も懸念されますからね。ただ、ジゼルさんはそういったことも分かった上で悲惨な被害を訴えている。それを応援したい人達がたくさんいるのでしょう」(在欧州ジャーナリスト)

 前代未聞の性的集団暴行事件に、フランス社会はどのような決着をつけるのだろうか。

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