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中居正広、トラブル関与疑惑のフジテレビ幹部との仕事の枠を超えた“歪な友情” 若い頃からの遊び仲間、協力関係を築く過程で起きた「木村拓哉排除事件」

NEWSポストセブン / 2025年1月25日 15時59分

トラブル関与疑惑のフジテレビ幹部と歪な友情がある中居正広

 1月23日、芸能界からの引退を発表した中居正広(52才)。その女性トラブルは今や個人の問題という枠を越え、フジテレビの存亡にまで関わる社会問題となった。関与が指摘されているフジテレビ幹部A氏はどんな人物なのか。そして中居とはどんな関係だったのか。歪んだ協力関係の全貌をたどる。【前後編の後編】

 当初、今回の問題がここまで大きくなるとは考えていなかった節があるという中居。同様に事態を楽観視していたのがフジテレビの編成幹部A氏だ。トラブルへの関与が指摘されているA氏は、騒動後も取引先とのゴルフに出かけるなど平静を装っていたが、1月中旬に「心身に負担が募った」ことを理由に出社を停止した。

 1月17日、定例会見を前倒しして緊急記者会見を開いたフジテレビの港浩一社長は会見でA氏を含む社員の一切の関与を否定。第三者の弁護士を入れた調査委員会を立ち上げることを表明したが、『週刊文春』でA氏と中居がかかわる別のトラブルが報じられたことなどについては「私はないと信じている」と話すにとどまった。

「被害者の証言にフジテレビの社員が女性とタレントを2人きりにして“性的接触”をさせることが常態化しているという重大な告発がありましたが、港社長はその件について明確に否定できずにいました。記者会に加盟するメディア以外の記者を排除し、動画での撮影もNGという極めて閉鎖的な会見だったことにも批判の声が集まり、スポンサーが次々に撤退。同局から広告を引き上げる前代未聞の騒動に発展したのです」(芸能リポーター)

 港社長の会見後、《女性アナ 同席接待あった》と報道したのは1月20日付の『スポーツニッポン』。同紙によれば、中居と被害者の接点はトラブルの2年ほど前にもあったという。

「当時、A氏がセッティングした食事会に呼ばれたのが今回のトラブルの被害女性で、彼女はA氏の指示に従わなければいけない立場にあったといいます。食事会での中居さんとA氏の親密な姿を見た女性は、仕事のために2人の関係を壊してはいけないとの思いを抱き、中居さんの誘いを断れなくなっていたというのです」(前出・芸能リポーター)

“渦中”のA氏は人気バラエティー番組などを手掛けたことで知られるフジテレビの名物社員。中居とプライベートで交流があることは業界内でも広く知られていた。

「中居さんとは同年代でディレクター時代からの遊び仲間。若い頃から一緒に飲みに行ったり、テレビ局の近くにある雀荘で卓を囲んでいるところも頻繁に目撃されていました。彼が局内でスピード出世を遂げたのも、中居さんが番組内で『Aくんはプロデューサーに出世しちゃっていいんじゃないかな』と発言したことがきっかけ。

 周囲に『おれはダウンタウンなら松本派、SMAPなら中居派』と言ってはばからず『そうじゃないほうとも仕事はするけど、いざというときは選択を迫られる』とボヤいていました。彼が木村(拓哉)さんではなく、中居さんを選んだからこそ2人の絆は深まっていったのです」(A氏の知人)

 中居は20代の頃からのつきあいであるA氏には腹を割って何でも話し、SMAPに独立騒動が持ち上がったときは木村への不満もぶちまけていた。

「おれは雲の上の存在だから」

「中居さんは当時、木村さんが5人で独立する計画に同意しなかったことにブチ切れていて、A氏に『あいつ、マジうぜえ』、『許せない』と吐き捨てるように言っていたそうです。木村さんとも仕事をしていたA氏は困惑しつつも、『まあまあ』となだめるしかなかったのだとか」(フジテレビ関係者)

 A氏が危惧していたのは、2016年末のSMAP解散後、中居が旧ジャニーズ事務所から独立することだった。

「彼がよく言っていたのは、もしあのとき、中居さんが旧ジャニーズ事務所を辞めていたら“局としては大手を振って仕事を振れなくなる”ということ。逆に言えば、香取(慎吾)さんや草なぎ(剛)さん、稲垣(吾郎)さんが一時期、フジテレビの番組に出られなかったのはテレビ局側の“忖度”だったということでしょう。中居さんが『新しい地図』に合流しなかったのも、テレビ局側の意向をA氏から聞かされていたからなのかもしれません」(別のフジテレビ関係者)

 仕事の枠を超えた中居とA氏の歪な友情はその後も続き、2人で話し合って新番組を立ち上げるなど公私にわたって協力関係を築いた。その過程で起きたのが、中居による“木村拓哉排除”事件である。

 2023年4月にスタートした『まつもtoなかい』(フジテレビ系)は、A氏が中居と一緒に立ち上げた企画で、特番時代から協力体制を取っていた。

「第1回のゲストに招かれたのが香取さんで、中居さんとの約6年ぶりの共演に往年のSMAPファンが歓喜しました。ところが、収録現場では香取さんが木村さんのことにも言及したのにオンエアではその部分がまるまるカットされていた。中居さんの判断だったといいますが、彼が『カットしろよ』と言えば現場は従わざるを得ず、A氏も意見することはなかったといいます」(前出・フジテレビ関係者)

 各局に冠番組を複数抱えていた中居は、テレビ業界では大物司会者として下にも置かない扱いを受けていた。中居の“恐怖支配”は他局でもいかんなく発揮されたという。

「2022年、山下智久さんが地上波復帰を遂げ、ようやくゴールデンの番組に出られるようになった頃のことです。中居さんと笑福亭鶴瓶さんが司会を務める『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)のゲスト候補に山下さんの名前が挙がったのですが、キャスティングの段階で中居さんが“待った”をかけた。別の番組では錦戸亮さんの出演したドラマを不自然な形でスルーしたこともありますが、いずれも当時において旧ジャニーズ事務所を刺激しないための中居さんの独断だったといいます」(芸能関係者)

 自らの保身のために後輩のチャンスを摘み取るようなやり方には、違和感を覚えるスタッフも少なくなかったというが、今回のトラブルで中居はすべてを失った。バラエティー番組で、半ば冗談まじりに「おれは雲の上の存在だから」と語っていた中居。デビューから30年以上をかけて築き上げた砂上の楼閣はもろくも崩れることになった。

(前編から読む)

※女性セブン2025年2月6日号

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