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《長野駅前・3人連続殺傷》「バンド組んで、イェーイって」“陽キャだった”矢口雄資容疑者(46)が陥っていた“借金地獄”疑惑「債権回収書類が何十通も…」

NEWSポストセブン / 2025年1月29日 7時29分

矢口容疑者の「経済的困窮」(右は長野県警提供)

 JR長野駅前で男女3人を刃物で刺し、殺人未遂容疑で逮捕された矢口雄資容疑者(46)。40代の男性1人が死亡し、2人が重軽傷を負った事件で、警察は通り魔的な犯行の可能性も含めて捜査を続けている。

 長野市内で育った矢口容疑者を知る人は、「育ちのいい子だった」と口を揃える。なぜ凶行に至ったのか。周辺を取材すると、彼の「借金への困窮」が見えてきた——。【前後編の後編。前編から読む】

 矢口容疑者が逮捕されたのは、現場となったJR長野駅から直線距離で約3キロほどの場所にある、4階建てのアパート。そこから約1キロほどの場所に、矢口容疑者が育った実家がある。高校は、「地元ではそこそこ勉強のできる子が通う県立高校」(地元住民)に通っていた。高校の同級生が沈痛な面持ちで語る。

「高校時代はやぐっちゃんと呼ばれていました。運動神経も良かったけど軽音部に入って、バンドを組んで『イェーイ』って感じで、クラスでも目立ったグループの、いわゆる“陽キャ”だった。育ちが良い感じで人当たりもよかったから、事件が信じられません……」

 学生時代の矢口容疑者を知る他の人物も、「事件を起こすような人には見えなかった」と口を揃える。一方で、最近の容疑者は金銭的に困窮していたという情報もある。

「住んでいた自宅は料金支払いが滞り、水道・電気が使えない状況になっていた」(捜査関係者)

 なぜ料金が払えなかったのか——矢口容疑者を知る人物は、「“借金地獄”に苦しんでいた可能性がある」と話す。

「矢口容疑者には、弁護士事務所や債権回収会社から、何度も連絡が入っていました。生活保護を受けていたようですが、父親もその困窮ぶりには気づいていたようで、息子が住むアパートの目のつく場所に『連絡をください』と何度も張り紙をしていたんです。

 矢口容疑者は長野市内の学校を卒業したのち、近畿地方で暮らすこともあったようです。それで5年ほど前に長野に帰ってきたんですが、それからは近所ともほとんど交流を持っていなかった。何か深刻なトラブルがあったのか……」

 矢口容疑者は警察の調べに対し、黙秘を貫いている。捜査の進展が待たれる。

(了。前編から読む)

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