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「女優」の呼び方をタブーにしないことが日本再興の必須条件だ

NEWSポストセブン / 2025年2月8日 16時15分

 しかし、「女優って響き、好きなんだけどなあ」「スチュワーデスさんのほうが親しみを感じるのに」という気持ちを押しつぶそうとしてくるのは、大きなお世話です。「多様性」という言葉を使いたがる人ほど、多様な価値観や生き方を認めず、自分の考える「正しさ」の枠に押し込めようとする傾向があると言えるでしょう。

「スチュワーデス」や「保母」や「看護婦」という言葉が迫害され始めた時期と、日本全体が元気をなくしていった時期は、ほぼ重なっています。もしかしたら、世の中全体が信念も覚悟もなく「スチュワーデス」や「保母」や「看護婦」をタブーにしてしまったことが、今の日本の凋落を招く一因になったのかもしれません。

 あちこちの組織が、声の大きい人たちに怒られたからと、あるいは怒られないよう先手を打って、長く使われてきてそれぞれ独自のニュアンスを持つ言葉をタブーにしました。まさに「事なかれ主義」や「横並び意識」を体現しています。組織にしても会社にしても、いつの間にか「無難で安全なこと」が最優先とされるようになりました。

 私たちひとりひとりも、いったんダメとされたら「あっ、使っちゃいけないのか」と素直に従っています。「思考停止」もいいとこだし、「出る杭」になろうという気概はありません。批判を恐れるセンサーばかりが発達して、仕事の場面で部下がせっかく斬新な企画を出しても、「批判があるとマズいから」と却下する癖が付いていないでしょうか。

不適切とされる言葉を使うことで日本は再興し世の中は元気になる!

 こんな調子で経済が発展するわけありません。しかも、重箱の隅をつつく相互監視システムを勝手に確立して、社会をどんどん息苦しくしています。日本が元気を取り戻すために必要なのは、マウンティングを取りたいだけのダメ出しやアラ探しをやめて、もっと適当で大らかな雰囲気を蔓延させることではないでしょうか。コンプラ教に付き合っていないで、そのウソ臭さをはっきり指摘することも、きっと大事です。

 正式な言い方は「客室乗務員」「保育士」「看護師」でいいとして、リアルな場面でそれぞれの職業の女性を目の前にしたときは、果敢に「スチュワーデスさん」「保母さん」「看護婦さん」と“不適切な呼び方”をしてみるのがオススメ。もちろん、相手がそう呼ばれたくないなら「すみません。失礼しました」と謝って、正式な名称を使いましょう。

「女優」という言葉も、だんだんと「ウチは『俳優』に統一します」という媒体が増えてきました。まだ間に合います。メディア関係のみなさんは、ぜひ考え直してください。私たちも日々の生活の中で、「女優」という言葉を積極的に口にするようにしましょう。身近な女性に、折に触れて「おっ、女優さんみたいだね」と言ってみるのも一興です。

 どちらの挑戦も、めぐりめぐって日本再興につながるはず。今になってまた「スチュワーデスさん」などと呼ぶのは、少し抵抗があるかもしれません。しかし、これも世の中を明るく元気にするため。そして、まわりの目を気にせず少々の批判を恐れず、新たな一歩を踏み出せる自分になるためです。みんなでがんばりましょう!

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