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《驚異の出生率2.95》岡山の小さな町で次々と子どもが産まれる秘密 経済支援だけではない「究極の少子化対策」とは

NEWSポストセブン / 2025年2月8日 11時13分

「2024年には、3つの幼稚園と保育園を統合した『なぎっ子こども園』ができました。通っている園児はなんと200人もいるんですよ。だから行事などでの撮影機会もたくさんあります。ここ数年は町の人口減少が止まり、横ばいになっている印象です。町の政策には本当に感謝しています」

大充実の子育て支援の全貌

 奈義町が実施する子育て支援は、他の自治体とは一線を画している。

《在宅育児支援として、月額15000円を支給》《町内の子ども園・小中学校の給食費を完全無償化》《小中学校の教育教材費の無償化》《高校生には年額24万円を3年間支給》

 こうした経済的な支援策が、子育て世代の負担を大きく軽減しているのは間違いない。しかし奈義町が力を入れているのは、経済支援だけに留まらない。

「お金の支援だけでは、ママさんは2人目、3人目を産もうとは思わないんです。大切なのは、精神的な支え。子育てで孤独を感じさせないことなんです」

 そう語るのは、産前から就学前くらいまでの子育てを支援する町営施設『なぎチャイルドホーム』の職員だ。同施設は親子が自由に集える場。ここで親同士が交流し、情報交換をしながら、育児の悩みを分かち合うことができるのだ。

 2児の母である利用者が口を開く。

「家にずっといると、どうしても孤独を感じてしまう。でもここに来れば、ママ友ができるし、子どもも同年代の友達と遊べるんです。週に5回通うこともあるくらい(笑)。ここでの交流が、私にとっても子どもにとっても、大きな支えになっています」

 経済的支援に加えて、子育てしやすい環境づくりを行うことが、2人目、3人目の誕生につながり、高い出生率の要因となっていようだ。

 これらの取り組みは全国的に注目され、日本全国からの行政視察が絶えない。2023年には当時の岸田元首相も視察に訪れている。

 全国的にも注目を集める奈義町の子育て支援だが、これらを整備する財源はどう確保しているのか。そして未来への展望は──。

(後編に続く)

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