劇団四季の人気ミュージカル『ウィキッド』を出演者語り合う

NEWSポストセブン / 2013年8月20日 16時0分

 約4年ぶりに東京公演がスタートしたげ劇団四季の話題作『ウィキッド』(東京・電通四季劇場[海]にて)。“リピートする女性客が最も多い”といわれる理由を探りに、密着取材してきました!

「オープニングは、毎日毎日稽古してきました。いかに物語を起こせるかどうかがかかっているので……いちばん気を使いますね」

 善い魔女・グリンダを2008年から演じている苫田亜沙子は言う。

 ブロードウェーで開幕してから今年で10年目。その爆発的なヒットから「ウィキッド現象」と呼ばれ、日本に上陸したのが2007年。以降、多くの女性たちが「人生を変えたミュージカル」と言っている。

「最初に結末があって、そうなるまでを描くストーリー展開なので、まず完成形のグリンダになっていなければならないんです。そして(上演する)3時間でクレッシェンド(“だんだん大きく”という音楽記号)のようにもう一度未完成な少女から、完成形までをつくり上げていく、というのが難しいところです。“愛される”だけのグリンダが、さまざまな経験を経て、悲しみも知り、“愛すること”を学んでいく。一方で、オズの国のトップとしての風格も兼ね備えていきます」(苫田)

 初演時から俳優自体も変わってきているという。

「愛する男性フィエロが、親友エルファバと去っていってしまう悲しさが、年を重ねたせいか(笑い)、よりリアルに感じられるようになりましたね。

 実感するセリフは生きているので、自然と変化してきたと思います。昔は“私を捨てるなんて”という、勝気な感じの方が強かったかなと…。今はふたりが去っていく姿を見ている時に、いろいろ切ない複雑な気持ちが湧いてくるんです」(苫田)

 初演時から悪い魔女・エルファバを演じてきた樋口麻美にとっても、今回のエルファバはこれまでと変わった点があるという。

「6月まで『鹿鳴館』に出演していたんですが、ストレートプレイ(歌と踊りがない演劇)で戯曲の素晴らしさと同時に、明瞭なセリフがいかに大切かを学びました。

 それと同時に、これまでのミュージカルで、私はセリフをここまで大事にできていただろうか、“セリフを語る”ことに対してもっともっと真摯に向き合わなくてはならないのではないかと思ったんです。実際、“私、みどり色なのよ”というセリフも、“みどり”を強調したくてヘンに節を付けるクセがあったんですが、徹底的に直しました」(樋口)

 セリフを話す前にイメージをしっかり持つことが大切だという。

「しゃべりながら抑揚をつけると節が出て、日本語を濁してしまうので。音圧もしっかり揃え、母音をはっきりしゃべることを大切にしています。でも、今日も演出家から“みどり”が落ちてる(※)とダメ出しされました。みどり(MIDORI)の“イオイ”という3つの母音が聞こえない。それに、みどりっていうイメージがちゃんとできていませんでした。イメージしてから発声しないと、お客さまには伝わらない。それは、全幕で求められています」(樋口)

※女性セブン2013年8月22・29日号

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