早慶が関東ローカル大学に!? 地方出身者減で学生レベル低下

NEWSポストセブン / 2013年8月13日 7時0分

 夏は受験の天王山――。大学受験を控える学生にとっては、酷暑とともに厳しい季節を乗り切ろうとしていることだろう。だが、天王山を迎えているのは受け入れ側の大学も同じ。少子化により定員割れが続出するなど、いまや伝統や実績だけでは学生を集められない時代となったからである。

 8月3日、“私学の雄”である慶応大学が、東京・港区の三田キャンパスにて受験生向けの説明会を開催した。

 参加した約500人は、北海道から沖縄まで地方在住の受験生と保護者ばかり。その日開催されたのは、「慶応義塾に出かけてみよう! 地方出身者対象大学説明会2013」だった。地方出身の慶大生によるパネルディスカッションや地方学生のための奨学金制度の説明など、郷里を離れて上京を考える受験生のために、懇切丁寧な学生生活のレクチャーが行われた。

<全国各地から一人でも多くの方に慶應義塾の門を叩いてもらいたいという願いを込めて> 

 慶応のホームページには、こう開催趣旨が書かれていた。慶応ともなれば、待っていさえすれば、全国から自然と優秀な学生が受験しにやってくるのかと思いきや、そうでもないらしい。大学通信常務取締役の安田賢治氏(情報調査・編集部のゼネラル・マネージャー)が指摘する。

「いま、大学の地元志向が高まっていて、地方から東京の大学を目指す学生がどんどん減っています。早稲田や慶応クラスでも合格者の約7割が1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)に住む人ばかり。言い換えれば、それだけ地方出身者が少なく“関東ローカル大学化”が進んでいるのです」

 リクルート進学総研の調べでも、大学進学者の約半数である48.7%が「地元に残りたい」と回答。大都市圏以外の学生に絞れば34.6%に落ちるが、2009年の27%から地元進学希望者が大幅に増えている。その理由は何か。

「経済的な要因がいちばん大きい。私大の高い授業料はもちろん、東京で一人暮らしをすれば生活費もアルバイト代だけでは足りない。だから、実家から通える大学に行って欲しいという親の懐具合も関係しているのでしょう」(前出の安田氏)

 こうした傾向はリーマンショック後の2010年ごろから顕著になってきたとのこと。近年、授業料の安い国公立大学の人気が高まっているのも、不況の影響によるところが大きい。かつては全国区の人気があった横浜国立大学ですら、合格者に占める首都圏在住の割合が35%から54%と一気に高まったというから、他大学も推して知るべしである。

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