読んだら観たくなる 観たら書きたくなる「風立ちぬ」への手紙

NEWSポストセブン / 2013年8月14日 7時0分

 夏休み映画が続々と封切られ洋画・邦画の大作が公開される中、スタジオジブリ(以下、ジブリ)の「風立ちぬ」が興行成績ランキング1位を4週連続でキープしている。多くの名作を擁するジブリが、この夏休みに必ずしも“子供向け”ではない作品を公開した意外性もあって、公開前から話題となってきた。

 ジブリの特徴ともいえる作品中に登場する「食」の面では、すでに昔い懐かしいお菓子「シベリア」が『風立ちぬ』トリビアとして取り上げられたり、公開後には映画を観た著名人からの称賛コメントが紹介されるなど、さまざまな情報が各メディアに登場している。

 ブログやTwitterといったネット上にも、「観たよ!」といった個人のコメントや感想があふれているが、そんな中で記者が注目したのは、8月12日現在1万7459件もの投稿が公開されている「『風立ちぬ』への手紙」だ。一部の劇場では、プロデューサー鈴木敏夫氏が手書きで寄せた、以下のコメントを印刷したものを配布し、投稿を呼びかけている。

「映画を見てくれた皆さんへ

『風立ちぬ』を見て、どういう内容だったのか教えてください。どう見てもらえたのか、知りたいのです。よろしくお願いします。

『風立ちぬ』プロデューサー
鈴木敏夫」

 サイトでは、「風立ちぬ」「堀越二郎 様」「宮崎 駿 様」「父」「母」「家族」「恋人」「その他」と、宛先を指定して感想やメッセージを投稿できる。寄せられた手紙の中から、いくつか紹介したい。

「父へ

関東大震災の年に生まれ、現在透析治療の父へ。あなたが若くして戦地に向かいほどなく終戦、シベリアの抑留生活に耐え帰国。映画の『生きねば』の言葉が胸に突き刺さりました。生きて帰ってくれた父、本当にありがとう。今、僕は生きている幸せをあらためて噛み締めています。

空 50代 男性」

「里見菜穂子様

あなたの二郎さんを想う真っ直ぐで純粋な気持ちに、誰かを想う事を怖いと感じていた恐怖心が少し薄れたように思います。

私はまだ30代ですが愛した夫を亡くしました。
生きる事に意味が持てずにいた時、ある人に恋をしました。
でも、また失うかもしれない怖さに、自分の気持ちに素直になれませんでした。
でも、あなたの精一杯生きて精一杯愛する姿に胸が熱くなり、涙が溢れました。
ありがとう。
私も、もう一度精一杯愛してみます。
しっかり生きます。
ありがとう。
愛する人の誕生日に気付かせていただきました。

ヴァンパイア 30代 女性」

「長男へ

君とこの映画を観ることができて良かった。小学校六年生の君には少々難しいかもしれないと途中思ったのだけれど、同じ感動を味わえたことを観終わって確かめることができて心の成長を感じました。
これから君がどんな夢を抱いて、どんな恋愛をするのだろう。次郎と菜穂子が生きた厳しい時代でも素敵な夢を持ち、美しい恋愛をすることが出来る。次郎のような真っ直ぐな心を抱いて生きてほしい。

オヤジブリ 40代 男性」

 事務局に問い合わせたところ、公開開始から毎日コンスタントに数百通、多い時では1500通近い「手紙」が寄せられているという。

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