映画『パシフィック・リム』Twitterなど口コミで異常人気の訳

NEWSポストセブン / 2013年9月8日 7時0分

 8月9日に公開され、興行収入13億6400万円を突破、観客は91万1000人を動員(9月4日現在)とファンに絶大な人気を誇るSF大作映画『パシフィック・リム』。1か月経った今もツイッターなどで賞賛の声が絶えない。多くの漫画家やイラストレーターがイラストやポスターアートを描きネット上で公開、さらにそれらのまとめサイトまで登場する人気ぶりだ。Twitterでの映画の評価がわかるサイト『coco』では、つぶやき数はダントツだ。“オタク映画”と評されるこの映画、ひと言でいえば、巨大怪獣VS人型巨大ロボが戦う単純な話なのだが、なぜここまで口コミが拡散しているのだろうか?

「いうまでもなく、オタク心を刺激したことが、ほかの映画に比べてツイッターなどで話題を呼び、口コミが広まっている理由でしょう」

 こう指摘するのは、日本公開前から同作を推薦していた映画評論家でコラムニストの町山智浩氏(51才)だ。

“日本オタク”のギレルモ・デル・トロ監督(48才)が「日本へのラブレター」というこの映画には、『ゴジラ』の本多猪四郎監督への献辞、『ウルトラマン』『マジンガーZ』など日本の怪獣・特撮モノへのオマージュに溢れたシーンが満載だ。

「『ウルトラマン』や『マジンガーZ』など、特撮モノで育った世代やアニメ好きの“オタク”の50代が泣けるほど感動しています。過去には『マトリックス』に押井守監督のアニメ映画『攻殻機動隊』へのオマージュがあり、『キル・ビル』には、タランティーノから深作欣二監督への献辞、『子連れ狼』などチャンバラ映画へのオマージュがあった。どちらかというとマニアックな日本作品をハリウッドの監督がオマージュを捧げてくれているところに、映画ファンやアニメファンが歓喜しているのです」(町山さん)

 これまでにハリウッドでリメイクされてきた『ゴジラ』や『ドラゴンボールZ』は、原作への理解不足から、その描き方は日本のファンを失望させたが、『パシフィック・リム』は日本の作品への深い理解が感じられると、町山さんは語る。

「デル・トロに取材したこともあるのですが、本当にオタクですよ。日本のアニメや特撮で育った人で、つっこんで聞いても完璧に把握している。『マトリックス』の監督のウォシャウスキー兄弟も、タランティーノもそうでした。彼らは勉強しないでアニメや漫画ばかりをみていた、ホントにダメな人たちですね(笑い)。だからこそ、深い理解がある。そんな人たちが作った映画だから日本のファンを納得させる作品になっているんです」(町山さん)

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