口腔がん 飲酒や喫煙、その他ウイルスなどを因子として発症

NEWSポストセブン / 2013年9月15日 16時0分

 口腔がんは、舌や歯肉、頬粘膜などに発症する腫瘍だ。飲酒や喫煙、不適切な補綴(ほてい)物など機械的刺激、その他ウイルスなどが危険因子としてあげられており、患者は中高年以上の男性が多い。ステージI、IIの早期がんは術後の機能障害も比較的軽微だが、局所進行口腔がんの手術は大きく切除することから、咀嚼(そしゃく)や嚥下(えんか)、会話など日常生活に関わる機能に障害が起こる。

 そこで、進行口腔がんの口腔機能と容貌温存のために開発されたのが逆行性超選択的動注化学放射線療法(動注CCRT)だ。

 横浜市立大学附属病院口腔外科の光藤(みつどう)健司准教授に話を聞いた。

「この治療は、耳の前後にある浅側頭(せんそくとう)動脈、あるいは後頭(こうとう)動脈からカテーテルを入れ、がんに栄養を補給する栄養動脈に留置し、抗がん剤を直接投与する動注化学療法と放射線を組み合わせた治療です。

 高濃度の抗がん剤をがんの組織に直接送ることができるため、少ない投与量で高い治療効果が得られ、全身的な副作用が軽減できるよう開発されました。さらにカテーテルを留置できるので、同時に放射線治療を連日行なうことができ、一層治療効果を高め、手術を回避することが可能になりました」

 化学療法は通常経口、あるいは静脈から投与するので、抗がん剤が全身に回り目標のがんに到達するまでに低い濃度になり、治療効果が得られにくくなるだけでなく、正常細胞まで抗がん剤の毒性の影響を受けることになる。この治療ではこれらの影響を軽減することが可能だ。

■取材・構成/岩城レイ子

※週刊ポスト2013年9月20・27日号

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