ガンホー 経常利益28倍も「パズドラ人気は峠越した」と識者

NEWSポストセブン / 2013年10月30日 7時0分

 スマホ向けゲームから爆発的なヒットを飛ばしている『パズドラ(パズル&ドラゴン)』だが、その勢いはいつまで続くのか――。

 10月29日にゲーム会社のガンホー・オンライン・エンターテイメントが発表した2013年12月期の第3四半期決算(1~9月)は、根強いパズドラ人気に支えられ、経常利益は前年同期比でなんと28倍の686億円。まさに破竹の勢いのように見える。

 だが、浮き沈みの激しいゲーム業界ゆえに、3か月ごとに業績を追わなければ変化が捉えにくい。

 エース経済研究所アナリストの安田秀樹氏に分析してもらったところ、売上高の8~9割を稼ぐパズドラ人気に陰りが見え始めていることがうかがえる。

「4~6月の売上高は437億円で営業利益は265億円、7~9月は売上高416億円、営業利益は234億円と、四半期ベースの伸び率は徐々に落ちています。7月にアンドロイド版でのアップデートに不具合が生じたこともありますが、その要因を除いてもそろそろ国内ではピークアウトが見えてきた印象を受けます」(安田氏)

 株価もピーク時の半分の水準になっていることを考えても、パズドラの次を早く当てなければ「一発屋」で終わってしまいかねない。そんなことは当のガンホー幹部がいちばんよく分かっているはずだ。森下一喜社長は雑誌のインタビューでこんなことを話している。

<パズドラはこれからも長く続くように育てますが、一方で新しい価値も生み出さないといけません。パズドラの成功体験にハマらず、縛られず、次のものを考える>(『アスキークラウド』2013年12月号より)

 強固な経営基盤を築くという意味では、二の矢、三の矢は放っている。ガンホーの会長である孫泰蔵氏がソフトバンクの孫正義社長の弟という浅からぬ縁もあり、4月にソフトバンクの連結子会社になった。

 また、10月にはソフトバンクと共同出資でフィンランドの大手スマホ向けゲーム会社、スーパーセルを買収すると発表した。心強い後ろ盾がいることでガンホーの経営基盤は盤石かと思いきや、内情はそうでもないらしい。

「ソフトバンクは赤字を抱える米携帯会社のスプリント・ネクステルを連結対象に加えるので、マイナス分を相殺する意味でガンホーは必要なパートナーでしょうが、ガンホーにとってみたら大きなメリットはありません。スーパーセルの買収もソフトバンク対ガンホーの出資比率は8対2なので、ガンホーの収益取り込みは限定的といえます」(前出・安田氏)

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